第4話 新しい姿と聞いたことある効果音
ここが異世界。空気がおいしい。少しひんやりとしたそよ風が、私のほほをなでて通り過ぎる。
早速走りだそうとしたら、
「ちょっと待って!」
と、マギライアに止められてしまった。
マギライアは、
「由衣だよね?」
となぜか聞いてきた。え? なんで?
「私は私だよ?」
「見た目変わったからわからなかった」
? 見た目が変わった?
「あぁ、確かさっきAPP決めていたから変わったんじゃないかな?」
「それにしても変わりすぎだよ! 黒髪から青髪になってるから、」
? ? ? 髪色が変わった?
「本当? ちょっと見てみたい」
「じゃあこの近くに湖があるからそこでみよう」
マギライアは歩き出そうとしたけど、私は呼び止めた。
「
「
私はスキルを使おうとしたけど、1つ問題があった。そう、
「スキルってどうやって使うの?」
「あっ教えるの忘てた。でも発……」
マギライアの声を聞いてる最中、「スキル発動しろー」と念じてたら、
テテンテーン♪
と、いう音と同時に青白い色のスクリーンが表示された。なんかこの音どこかで聞いたことあるな……。
「あっ使えた」
「なんですと!? 普通やり方教わんないと大体発動しないんだよ?」
「あっ、そうなんだ……とりあえず手鏡買うね」
私は画面を調べて、「ショッピング」と書いてあるところを見つけたので、そこを開く。
ジャンルごとに物が分けられていたので、「日用品」のところを観覧すると、すぐ見つけることができた。
「……これどうやって支払うの?」
迷っていると、画面の端にポイントが書いてあるのに気づく。
3,900,000pt
「3,900,000pt!?」
どういう事!? とりあえず説明見てみよう。説明のところを押してたくさんの文字が現れる。
「えーと『購入の仕方』、違う。『購入から発送まで』違う! 『ポイントについて』あった!」
ピ、と電子音。右下で読み込みマークが少しぐるぐるしてから、ページが開ける。
『説明
ポイントの集め方はとっても簡単。
1 進捗を達成する
2 人々を幸福感でいっぱいにする
3 ダンジョンを攻略する』
なるほど。そうやってポイント貯めていく感じか……でもなんでポイントもうあるんだろう?
まあこのポイントは普通にありがたいから遠慮なく使わさせてもらおう。
ちなみに手鏡を買うために必要なポイントは250pだ
「どう? 買えそう?」
マギライアが私に聞いてくる。
「うん。余裕で買える」
「余裕で買える!?」
早速買おうとしたが、マギライアがこういった。
「普通に
「そうだった」
普通に創造のことを忘れてた。「
『創造するものを指定してください』
という文字が現れた。
ここはシンプルに、「手鏡」と念じる。すると、何かが削られた感覚と同時に、たくさんの光の粒が現れて、一つになっていき私の手元に現れた。枠ふちが少し暗い赤の、色的にちょい派手の手鏡だ。
「あ、いうの忘れていたけどスキルによってはMP消費するものもあるからね」
マギライアが言う。ってことはさっき削られたようなものってMPかな? ちょっとどんぐらい減ったか気なる……
ということで「ステータス観覧」
ステータス
名前
STR 936 CON 595 SIZ 23
DEX 782 HP1488 MP 1534/1559
スキル
意外に25MPを消費と、少ない。今回作るものが小さかったからかな?
まあいったんステータス表を閉じて、自分の姿を拝見する。
……え? これ私?
鏡に映ったのは、前の私とは全く似てない私だった。顔はとても整っていて、髪色は、水色と青の中間の、淡い感じもあれば少し暗い感じのある色。目は満月のような、宝石のような金色。
びっくり鏡から目を離したときに自分の服が変わっているように気づいた。
服装は深い海のような紺色の一見シンプルなロングワンピースに、手首と腰近く、それから裾の部分に金色の刺繍が、唐草模様の形でされているちょっと……いやかなり目立つワンピースだった。
……めっちゃ可愛い! これ私の好みドンピシャなんだけど!
びっくりして喜んでを繰り返していると、
「ワンピース気に入ってくれた?」
と、マギライアが聞いてきた。これマギライアが選んだの? っていうよりもなんで車は知ってない様子だったのにワンピースは知ってるの!? あとなんで今教えてくれたの? まあとりあえず普通に返事しよう。
「うん、私の好みのワンピース」
「そうだったんだー」
好みにドンピシャすぎてびっくりしたからね!? と考えていると、
「とりあえずいろんなところ回ってみよう!」
と、マギライアが言った。もちろん賛成!
「じゃあ飛ぶからついてきてー」
そういうと同時にマギライアは宙に浮かんだ。っとここは「飛行」の出番かな?
少し念じると今度は私が宙に浮かんだ。違和感しかない。宙に浮かんでいるので少しバランス感覚が難しい。
「ちょっと飛ぶ練習させて」
「やっぱ必要だよね。わかった」
それから10分練習すると、もうこの感覚に慣れてきた。行きたい方向を考えると、その方向に行ける感じで案外やりやすい。
結構飛ぶのがうまくなったからそろそろ出発だ。
「ひゃっほー!」
めっちゃ楽しい! 結構スピード出てるからってあるのもそうだけど、私は高いところが大好きだから!
けっこう飛んでいると、
テンテンテロリン♪
と、聞いたことないメール音が聞こえた。めっちゃわかりやすいな。あと聞いたことあるなと思ったら、ポケ〇ンセンターの回復音だったんだけど!?
「なんか聞こえた」
と、マギライアが言う。
「多分進捗かな?」
現世ネット最高を開く。すると通知表に、『進捗、【自由の翼】を達成しました。140pt獲得しました』
と出ていた。早速一つ達成したー。
「進捗達成して、ポイントもらえた」
「そういう感じでポイントためていくんだね」
しばらく飛んでいると湖が見えてきた。それと同時にちょっとした……いやかなり重容な質問が出てきた。
「そういえばこの世界に温泉ってある?」
「温泉? あぁ、あの入る温泉ね。ないよ」
「えぇ!? ないの!?」
私は早口になりながらも言葉を続ける。
「あの素晴らしく、私の大好きな温泉が、ないの!? 嘘だあぁー」
「残念ながらありません」
マギライアがそういうけど私はこういう
「ないなら作ればいいじゃん!!!」
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