第2話 やることがネタに走っている神とサイコロ
一面真っ白なところ。
ほんとに周りを見ると白しかない。ほかの色があったのは私の服とランドセルセットだった。
ああ、やっぱこれ転移させられた系だ。
そう考えていると、どこからか
「さっきはかばってもらってごめんね」
と、声が聞こえてきた。そっちを見ると、
さっきかばった白猫がいた。
ええ? 気のせい?
「本当なら自分で身を守れたんだけどね、かばってもらうこと想定してなかった」
……やっぱしゃべってる。声の主ってこの白猫?
「そういえばまだ猫っていう生き物の姿だったね」
そういうと
「あらためて初めまして。あなたたちでいう異世界の神、マギライア・アプアーネといいます」
「…………ゑ? 神様? 神様が白猫の姿になって歩いていたの?」
ってことは私神様なでてたことになるじゃん! やばいなあぁ
「とりあえず状況はどうなってるんですか?」
「えーとね、あれは……車っていうんだね。その車にはねられそうになったから転移使ったら、かばっていたあなたまで転移しちゃったって感じだよ」
なるほど、つまりほぼほぼ事故ですね(?)
「……あの事件ってほかの人にも見えてますか?」
「……ばっちり見えています……」
「あの、転移して元の世界に戻ることって可能ですか?」
「ごめんなさい。魔法を使ったりかけられたりすると、もどれなくなるので無理
になります。」
終わった……。ほんとに終わった……
私が虚無顔になっていると、
「この件に関しては私の責任なので、私がサポートしながら異世界でゆっくり生活してもらおうとおもいます。」
? 私が異世界に行く感じ?
「こうしてもらわないと、死亡したあつかいになって記憶を消して転生することになるから……」
なるほどそういうことなら、大丈夫な気がする。異世界一度行ってみたかったし、
「大丈夫です!」
「大丈夫なんだ……」
両親とかに関してはとても心配だけど、好奇心の方が勝っているんだよなぁ。
こんな早くお別れが来るとは思わなかったけどね!
マギライア・アプアーネは困惑しながらもこういった。
「じゃあまずサポートっていうより、かばってもらったお礼にチートスキル渡します!」
「?」
思わぬ言葉が出てきたなー。チートスキルだと?
「うーん」
マギライアからは迷っている様子がうかがえる。もしかしたらくれるチートスキルを考えてる?
「いや、チートスキル考える前に先にステータス決めちゃいましょう」
「おっとステータス決めだあー」
マギライアはにこにこしながらダイスを振り始めた。なんか数多くない?
「えっとそれ何d何ですか?」
久しぶりにこの言葉使ったなぁ。使うとしたらTRPGでつかうからなー。確か1d100だとすると意味は「100面
「あーこれは、15d100」
「15d100!?」
15d100……つまり「100面ダイスを15個」だ、普通におかしい。おかしすぎる!
「まずは
ガラカラガラ~
15個のダイスが床を転がって行って私のステータスを決める。
転がっていたさいころがすべて止まると、
936
と、青白い光で写された……936!?
「次にC……」
「ちょっと待ってください!」
「どうしたの?」
「とりあえず人間の平均の数字はどのくらいですか?」
私は人間の平均のステータスを知らない。
「人間のステータスは平均は25。5d10だからね。最小で5、最大で50」
どうしよう……人間を軽々と超えちゃったよ。
「因みに私の知っているドラゴンはSTR756ですね」
ああもうドラゴンも通り越してるじゃん! どういうことだよ!
「じゃあ改めて次に
やばい
ガラカラガラ~
595
595、うんちょっとはましだね。ってかばりばり健康じゃん。
「ちなみにCONはHPと寿命に関係があって、どちらともCON×2.5だからね」
私は脳内でひっ算はさすがに無理なので、ランドセルから学校用パソコンを出して電卓機能を使う。
595×2.5=1487.5
やばい、「エルフかな?」ぐらいの寿命じゃん。1487.5だよ?
隣にマギライアがやってきて、
「1487.5だとHPが中途半端だから、四捨五入するね」
四捨五入知ってるんだ……まあ神様だから、知っててもおかしくないか。
四捨五入すると、1488になる……。
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