第31話斧

それで腹を裂いたら白いウズラの卵のようなものが二つ出て来たしねえ・・・、それはブニョブニョとしていて気持ち悪いからヤモリと一緒に埋めたのさ。」


片開ドアを閉めて施錠したこの部屋は密室と、言って良いほど外部のノイズを遮断していた。


 バックヤードの隅に立て掛けてあった斧を手に取りガラガラと紫帆を見下ろし、「香月のマスクは無いよ?さっきお前にキスをしたからねえ・・・。


それと、この斧、先生に使ったヤツ・・・。」


「ヤモリの様に解剖したけど、骨が有って白いウズラの卵は無かったネ・・・。」


 紫帆はすべてを理解し、身体全体を使って暴れ出した!


 ウッ!ウ、ウ、ウ―「さっきから何言っているのさッ!」


 ニヤニヤと嫌らしい笑みから鬼の形相に変わった!


もう白歯を剥き出しにして振り上げた斧を紫帆の腹部目掛けて振り下ろす!

 

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