第31話
出航前のお茶の時間。
その時、通信長のレイが報告する、
「ローン大佐から無線連絡です」
「船内放送で受け取ってくれ」
クロウ船長が答える。
「了解、全艦放送で受けます」
艦橋には、ロスゴダ地下組織司令官ローン大佐の顔が映る。
少し
「皆さん、お揃いですか?」
ピナルス、コスモバトルシップの艦橋の受信画面には海賊船ルーナ号の艦橋全体が映し出されている。
「そちらの状況は?」
クロウ船長が尋ねる。
「いつでも出発できます。ところで、レゾルト副長、ティア少尉、デニス航海士は、どうするのですか?」
「この船に残ってもらう。この三人は私達の仲間だ」
「レゾルト副長、ティア少尉、デニス君、君達はそれで良いのか?」
「そのように命令が下されれば」
レゾルトの返答に対し、少し笑ったように見えたローンが、
「命令だ」
と答える。
「こちらも出港準備は整っているが?」
「では、カート・ホイール銀河へ」
「行こう」
通信が切れると、クロウはロスゴダの船乗り三人に向かって言う。
「君達の身柄は、この船が預かった。ローンの命令を聞く必要はない」
三人の目は、クロウを見つめたまま動かなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます