"Company Dead or Alive?" Full Of Company -side-
Episode.1...Introduction.
私は、大文字陽朗という。
昔、探偵と称して、異能の力を得る。それがきっかけで、昔のボスに会いに三番街まで車で走行し、とある雰囲気のある街灯が印象的なシガバーに入った。
お好きな銘柄は、何でございますでしょうか―――?
そう聞かれて、Imperial tabacoととりあえず、知ったばかりのたばこを言うわけでなく、予め、持っていたBossの葉巻を回して吸うことにした。
ボスは、女性のアイリーンという秘書を連れていた。昔、私の相棒として渡り会っていて、飯尾武という同僚が殺したことがきっかけで、いなくなったはずだったのだが、ボスは、Illuminationという能力の保持者で、幻影を創ってしまう。勿論、私は何度ボスを殺してきただろう。そのたびに、幻影だということを思い知るのは後になってだった。
「ボス、久しぶりだな」
「知っているかい?君の街で、吸血鬼が出たという情報があるということを」そういって、Bossは、Lime liqueurをMasterに指定して、Absintheに混ぜてくれ、新しいCocktailだ、何かTitleを考えてくれ、と言ってSofaに座る。
「……Saphireなんていかがでしょうか」
「いいね、君のSenseには脱帽だ」ボスは、マスターにそう言うと足を組む。紳士服の上下を着ていた。声からすると女性のようであるが、奥が暗くて顔がよく見えない。「君もいかがかな?」
「いえ。結構。それより、吸血鬼が出るとなると、それなりの対策が必要になってきますが、ボスの事務所で準備してくれるのでしょうか?」
「何言っているんだ、Californiaからこちらまで宅配便で送れというのかね?冗談も甚だしい!」そういってけたたましく、笑った。「いいだろう、幻影を実体化する方法が分かったのでね、しばらくこの能力を使っていなかったから忘れていたけれど、説明の概要は、幻影の実体を使ってくれ、そうとしかいえない。それでは、これを貰ってくれ」そういって、ボスは、指を得意げに鳴らすと、奥から出てきたのは、それぞれItemが入ったものであるらしい三つの箱があった。
「君は使い方は分かっているね?」
「あとは、私の方でお任せを」
「いい晩餐会だったよ!それでは、ご武運を。陽朗君」そういって、クックック、と笑いながら、黒のSilk hatをクルクル回して、頭にかぶる。
帰りの車で送ろうか、というと、ボスは断った。
「僕の能力を勘違いしていないか?」そういって、手をふって体を覆うと、幻影が消えた。
やはり、彼女にはかなわない。何もかもが序列の範囲外だ。私が零位だとするならば、彼女は、Over Dirge Red[葬送歌を捧げる真紅]と呼ぶ方が似合っている。
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