第5話 意外と簡単♪冒険者認定試験♪
薄暗い森の中、俺の前には
「さてと、これが終わったらお姉さんたちに会いに行こうかなー」
と俺は独り言をポツリとこぼす。
この俺、ブランチ・メオリマスは手のひらから、お得意の創造魔法、
俺はその場で軽く二、三回、30センチほど真上に跳ぶと、勢いよく地面を蹴った。
俺の後ろには他の試験者たちが居たが、俺は構わず走り出した。
俺は空中で踊りを踊るように腕を広げ、二刀流の大剣を振り回す。
目の前の
俺の剣の柄を握る手は力が篭り、まるで止まらないと言っている。
「どんどん来いやアアアアア!!!!!」
俺は剣を逆手持ちへと変える。
台風のように俺は剣を振り回し、辺りにいた
微塵切りになった
いわゆるゴールの塔を目指す。
俺は風の如く、森を切り抜ける。
するとすぐに曇った空に向かってまっすぐ立っている大きな塔が露になる。
「これで試験は終わりかな?」
俺が呟くとそれを否定するかのように、土が丘のように盛り上がった後、爆発音と共に巨大な
赤い一つの目は俺を睨みつけ、殺す勢いで俺に襲いかかる。
「あぶねっ!!!」
と俺は言いつつ、真っ直ぐ向かってきた
「しゃあねえ!!俺の魔法全てを持ってお前を潰してやる!!!」
俺は手を上に掲げる。
「全魔力を持ってお前を潰す!!!
上から、幾つもの光の粒が雨のように降りかかり
炎を纏った岩はマシンガンを撃つが如く、荒々しい音を響かせ、
ドっと重力が自分の体を襲う。
力が入らず、俺は地面に膝をつけて正座の状態で休む。
「ふ、ふうーー。きっつう〜〜」
数分した後、俺は徐々に回復しつつある俺の体を2本の足で立ち上がる。
目の前には赤と黄色で装飾された大きな2枚の扉が立っていた。
「お、お願いしま〜す」
と言って前傾姿勢で2枚の扉を開ける。
すぐ目の前には眼鏡をかけた獣人の女性が1人、ポツンと椅子に座っていた。
大きな
「おめでとうございます。試験番号178番、冒険者認定試験合格です。」
その言葉が耳に届くと、俺は小さくガッツポーズをした。
「よっしゃ!!」
そして椅子に座っている女性は表情一つ変えずに1枚の髪と羽根ペンを出して、女性は「それではここにサインをお願いします。」と紙を指して言った。
「…はい!!」
俺は威勢よく言うと、羽根ペンを取って差し出された名前の記入欄に自分の名前を書こうとインクを垂らした時だった。
バアン、と扉が勢いよく開かれた音が
俺は肩をビクッと揺らして振り返ると、先程のエルフ男、ヒスイの姿があった。
ヒスイには疲れどころか、汗一雫も見られない。
「えーっとここであってますよね?」
ホールに響いたその声に俺は少し安心をした。
まあ、その心配も無用だったみたいだけど。
「ああ。あってるぞ」
「お、さっきの__ブランチ!!」
「正解…!」
机を挟んで女性がヒスイに言った。
「試験番号358番、冒険者試験合格です。それではここにサインをお願いします」
女性はヒスイに俺と同様、羽根ペンと紙を渡す。
「はあい。」
ヒスイはそう答えると、自分の名前を書き始める。
ヒスイは自分の名前を書き終え、俺と同時に紙を女性に手渡す。
女性は俺とヒスイのサイン表を見ると、今まで表情ひとつ変えなかった彼女が少しだけ眉をピクリと動かした。
「あ、あなたがヒスイ?」
ただ、名前を書いた紙を渡しただけなのに予想外の言葉を当てられたヒスイは少し迷いながらも
「え?あ、まあ」
と言う。
「なるほど…」と言ってしばらく黙り込むと、また先ほどと同じ表情で、「承知しました。サイン、しっかりとうけとりました。」
女性は自分の後ろにあった扉を指さしながら
「それでは、あそこの扉から御退場ください」
と言った。
俺はヒスイより一歩踏み出して言った。
「それじゃあ、帰ろうぜ。俺とお前、同期なんだし打ち上げにでも行かね?」
「お!いいね!それ」
「俺いい店知ってるから!連れってあげるよ!そこのお姉さんがすごい大きいからさ〜」
そんなことを言って、女性の真横を通り、宇宙のような扉に俺らは飛び込んだ。
女性はヒスイ達が扉に飛び込んだ姿を確認した後、眼鏡を外し、手を耳に当てると
「こちらパーシヴァル。モルドレットへ通達する。ヒスイと名乗る男が今そちらに向かった。一緒にブランチという男も向かったがレベルはB程度だ。今すぐに作戦を決行するように。」
声を
「ついに完成する…念願のストーンヘンジが…!!!」
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