第9話

ライズ国王「魔王討伐の道のりは、長く辛い旅になるとは思うが、これで安心していつでも健やかに休めるであろう。リスルスのレベルはライズ王国でも推し測れないほどなのだ。恐らくは……勇者のそなた以上かも知れない」


 俺の右眼の端に、ライズ国王のコメントが新たに書かれていく。


 なんだって?!

 リスルスのレベルが……俺以上だって?! 確かにそう書かれている。


 うん! 

 そんなわけないか!! 


「じゃあ、旅に出よう!」


 俺は噴水前から、ここライズ王国から帝都の方角へと向かうことにした。魔王城は、帝都よりも遠いところにある。村や町を過ぎて森や沼、そして山を踏破したところにあった。


「なあ、ランダル……その……今、思ったんだが添い寝って、エッチなことはしないよな?」

「ぶっ!! バカーーー!! こんな小さな子になんにもしねえって!! それに俺の頭には常に配信用webカメラが巻かれているんだぞ!!」

「大丈夫ですよー。私のレベルは9999は軽くありますので、御就寝中に敵に襲われるなんてことはありません。ですので、存分に休んで下さいね」


「て、聞いてねえええええええ!!」

「聞いてないな……」


 俺とスザンヌは、長旅に色々と途方にくれた。

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