第31話 極悪ダンジョン
極悪ダンジョン89階層、
ようやく真希と十六夜もついて来れるようになってもう一度89階層か、でも気を抜けないな。
ボス部屋に入った俺たちの目の前にはカリュプデスと言う水龍が鎮座していた。
『キュオオオオオオォォォォォ』
「気をつけろよ!」
「はい!」
「風雷の術」
早速十六夜が術を繰り出すが効いていないようだ。
なら、
「ソラ!」
『キュウゥゥ!』
「ファイヤーストーム」
おっ!これは嫌がるな!
“コオオオオオオォォォォ”
「やばい!避けろよ!」
ビームのような水の塊を放つ水龍、みんな何とか避けれたようだ。
「ウオォ!」
シンジが大剣で尻尾を斬り裂く。
魔法より物理に耐性が無いようだな!
全員で水の塊を避けながら攻撃しているとなんとか倒せた。
「ヒール」
「くぅぅ、痛かったっす」
シンジは大剣だから結構モロに攻撃を受けていたな。
「ちゃんと避けろよな」
タダスケが言うと、
「できるだけ受け流してたんですけどね」
とシンジは苦笑い。
ドロップ品は水の薙刀と大魔石。
「真希が使えよ」
「いいんですか?」
「別に薙刀使うやついねぇしな?」
「うん」
「ありがとうございます」
宝箱には水龍の鱗と金貨が入っていた。
当たり前のようにもらっているがこの金貨などはどこから来ているのかな?
90階層に降りてから部屋に戻る。
「ふいー、つかれたよー」
「あはは、今回のは疲れましたね」
「なーに言ってんだ、あと十階層で終わりだろ?」
「っすね」
極悪ダンジョンも残すところあと十階層になっていた。
テレビではオクラホマ州のダンジョンがスタンピートしたらしく、死者も相当出ていたようだ。
無茶するからそう言うことになるんだよ。
現地の冒険者達で何とか食い止められたらしく、死亡者ゼロとはいかないもののそれなりの規模で災害が出てるらしい。あとはAランクダンジョンがSになったとのことだ。
ランク変動があるんだな。
「やばいねぇ、ランクSかぁ」
「ちなみにここはランクSSだからね」
「「ええー!」」
十六夜と真希はビックリしている。
「いやぁ、その場のノリで作ったらランクSSができるとは」
「その場のノリでって」
「どおりで強いわけだよ」
2人とも呆れている。
「でもレベル上げも捗るしさ」
「そうね、なかなか上がらなかったのにもう150超えたからね」
「私だって100超えるなんて思ってみませんでしたから」
2人とも順調にレベルが上がっている。
まぁあんだけ強いモンスターを相手にしてるとレベルは勝手に上がるよな。
極悪ダンジョンを攻略したらどうしようかな?やっぱ他のダンジョン攻略に乗り出すのかな?
「極悪ダンジョン制覇したらどうする?」
「そりゃ、やっぱりランクSダンジョン攻略じゃないっすか?」
「それいいねぇ!」
「やっぱりそうだよね」
「ほらヒントアプリもあるしやってみるのも手だよ」
「そうなるよね」
・ダンジョン攻略 0/5
ヒントアプリを見ている俺の横でカグヤが、覗き込んでいる。
目が合うとニコッと笑うので可愛いなぁ。
「そこ!イチャイチャ禁止っすよ」
「彼氏なんだからいいだろ」
「だめですぅー」
カグヤとユカリはほっといて、これ以上何かもらっても使いきれないような気がしないでも無いんだがな。
次の日は極悪ダンジョン90階層から始める。グレートバイソンに乗るオーガが敵だ。
とりあえず降りてもらうか!
「一閃」
『グモオォォォ』
グレートバイソンの足を斬りオーガを下ろすと、
「巨大手裏剣!」
十六夜が投げた手裏剣がオーガを分断すると消えてドロップ品に変わる。
「それ一応武器だったんだな?」
「何だと思ってたんですか?」
「コスプレかなんか?」
「きー!こんな重いものコスプレでは使いませんよ」
と十六夜に怒られてしまった。
90階層のボスも倒して91、92と降りて行くとこんどはフィールド型か、と思うとデカい恐竜ゾーンにぶち当たった。
「だれだよ!こんなとこに恐竜を配置したの!」
「ごめんなさい、私だと思う」
カグヤが謝ってくる。
「なぜ恐竜?」
「強い恐竜ってどんなかなぁって思ってさ」
「はぁ、行くぞ!」
ソラとのファイヤーストームで蹴散らし、
タダスケは足狙いで剣を片手に悪戦苦闘している。シンジは大剣だから大振りだが確実に当てるからそれを思うと大剣もアリだなと思う。
十六夜の、巨大手裏剣も炸裂して恐竜ゾーンも無事突破出来た。
ボスはTレックスだったが素早く撃破。
94階層に降りてから部屋に戻る。
久しぶりの恐竜肉は美味えな!
「これこれ!まじ最高に肉汁なんか溢れ出してるし」
「美味しいですぅ」
やはり肉の中では恐竜肉が一番食べ応えがあって美味いなぁ。
でも極悪ダンジョンでの恐竜は勘弁だなぁ。
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