第2話 父の場合
俺の力は、世間に知られてはいけない――。
なんてことを考えてるんだろうな、こいつ。
学校生活について聞いてみても「別に」としか答えない、絶賛反抗期中の長男。けれど、その手に付けてるクロスチェーンリングって……
……俺が中二病の頃に付けてたやつじゃない?
見間違いの筈はない。買ったそのままじゃない、俺がホットボンドで付けた赤色のゴテゴテ装飾まで付いてるし。処分したつもりだったが、卒アルなんかと雑じって押し入れの奥に残っていたんだろうか。
中学の頃に邪気眼発症していたことは嫁さんにも秘密だ。だが、息子が俺と同じ症状に陥るとはさすがに思ってもみなかった。
とりあえず、昔の中二病ノートが残ってないか、週末にでもチェックしとこ。
それにしても、娘の方まで変な病気を発症してなくて本当に良かった。
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