第5話 仕掛け

―――ビリビリッ!!!!


「イッ……!?」


……痛ッテェェェ―――!?!?

(※心の叫び声。)


「(なっ……何だ?)」


……今扉を開けようとしたら、ビリビリとしびれたぞ?


王子は、少し赤くなった俺の手をそっと握って撫でた。


「すまない…大丈夫か…?」

「あの……今のは?」

「この部屋に不審者が出入り出来ぬ様に、扉に魔法をかけたおいたのだ。そなたを傷つけるつもりは無かったのだが……」


いや…もう既に沢山傷付いてますから(色んな意味で)。


「あの…他の人も触ると危ないし(痛いし) 解いてもらえますか?」

「…ウム、そうだな。すまなかった」


王子様は扉に掛けた魔法を解いてくれた。


そう言えば……。

この部屋を出ても行く宛…無いんだった―――。

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