秘密の話
@AKIRA54
第1話 秘密の話
秘密の話
人間、誰しも、ひとつやふたつ、秘密を持っているものさ!ほら、あんた!あんただよ!今、これを読んでる、あんた!
あるだろう?そうだ!昨日、冷蔵庫にあったプリンを食べただろう?あれは、弟が楽しみしていたやつだよ!『賞味期限』が間近だったから、棄てた!ってゴマかしたけど、本当は、あんたのお腹に『棄てた』んだよね……
まあ、そんな些細な秘密なんて、どうだっていいんだ!この前の中間テストの数学が40点で、ママに答案用紙を隠しているってことも、大したことじゃあないさ!
ええっ?わたしの秘密より、あんたにも秘密があるんじゃないの?だって?そう、よく訊いてくれました!なかなか、勘がいいね!気に入ったから、ほんの少し、僕の秘密を話してあげるよ!でも、ここだけの話だよ!つまり、あんたと僕の『秘密の話』ってことさ!
僕は、ね!見た目は普通の高校生なんだよ!もちろん、男子生徒さ!成績はまあ、中くらいかな?勉強は好きじゃないからね!やる気を出せば、クラスのベスト10《てん》くらいには、なれるかな……?
学校の成績が、僕の秘密なのか?だって?まさか!成績なんて、秘密のうちに入らないよ!いいかい!僕は、見た目は、普通の高校生だけど、超能力者なんだよ!
アッ!笑ったな?もう、秘密を教えないよ!
ええっ?ゴメンだって?謝られても、なぁ……。続きが知りたかったら、『♥️いいね!』ボタンを押してくれるかい……
※
よし!『いいね!』が増えた。続きを話してあげるよ。どこまでだったっけ?ああ、僕が超能力者だって、告白したところだったね!超能力って、『スプーン曲げ』みたいな、タネがある、奇術のようなものじゃあないんだよ!
えっ!『普通の高校生』で『超能力者』?『スパイダーマン』か?っていうのかい?いや、あんたの発想は面白いね!でも、外れさ!
でも、気に入ったから、秘密を教えるよ!今、僕はM市にいる!あんたの住んでいる、K市とは、1000キロメートルくらい離れているかな……。もちろん、あんたと面識はないし、あんたの名前も知らないよ!
でも……、ほら、もうわかっただろう?僕の秘密が……
秘密の話 @AKIRA54
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