第66話 宴の幕開け
「へーそれで?あと誰が残っているって?」
俺はフィアから説明された、俺たちを倒すための組織について聞いていた
「『老練なるアフォガート』『残虐なるバーベロア』『無知なるグリムビル』『暴虐なるガガガローン』『虚栄なるブロンザバ』『敬虔なるカルカルラン』……このうち、アフォガートは九門詩織の手で殺されたので……」
「ありゃ……まぁ詩織ちゃんは血に引き寄せられてきちゃうからねぇ!仕方ないさ」
仕方ないことなのか?と訪ねながら俺はメリッサとアビスと、オーディンと聞いていた
「彼らは異世界人を殺すために『神器』と呼ばれる武装を携えています……君らとて、善戦は必須かと……」
俺はうむうむ、と頷いたあと
「───つーわけで、君ら悪いけどサクッと処理してきて貰える?……俺はこの後少しやることがあるから……まぁ君ら含め二人組でやれば余裕だろうし」
俺はそう言って考え込む。まずフィアの話的にコウキは管理者の力を使って俺を倒すつもりらしいのだが
それは俺にとって都合がいい。まず管理者を復活させることが出来れば、世界が終末に傾くリスクが減らせる
それだけじゃなく、その力を完全に解析、簒奪出来れば異世界からの脱出を可能とさせるかもしれない
あくまで、ひとつの可能性の話だがな
それに、相手が俺を呼び出すために色々しでかしてくるのならばむしろ俺以外に対処させた方が見ていて楽しい
それに俺以外のレベルアップに繋がれば、必然的にこの世界での俺の目的の達成にも繋がるしな
「……そういうわけだ、やってくれるな?」
「まぁいいさ、せっかくだしアタシも新作の試し斬りしたかったとこだしなぁ!」
「あ、アノっ!わ私もお役に立つために手伝います!」
「……良いのか?アリア」
「はいっ!」
そう言うと、メリッサとアリアは服を整えて外に飛び出して言った。
まぁ俺はとりあえず誰が誰と戦うのかを決める。
『残虐なるバーベロア』の相手は、メリッサとアリアがやる事にして……あとは
『その無知なるとか名乗っている輩は我とモーガンでみっちりしごいてやらねばなぁ……無知というのがいかに難しいか教えてやらないと行けませんなぁ?!』
どうやらヤル気に満ち溢れているので、俺はオーディンとモーガンに任せる
『無知なるグリムビル』の相手は、オーディンとモーガンがすることにして
「……ここは我がやって良いか?……あまりにもここに来てから出番が無さすぎるんじゃ!」
お、おう。バハムート的にはそろそろ動きたい頃だとは思っていたが、思いのほか溜まっていたようだ
「……むっ!駄獣風情に出番を全て奪わせる訳には行きません!……私も行ってきます」
そう言うと走り出したバハムートの後を追いかけてマキナが走っていった
そんなわけで『暴虐なるガガガローン』の相手は、バハムートとマキナが
「そうだ、そこのブロンザバとか言うのはちと厄介だぞ?……」
フィアの言葉に俺は、ふむと考え込む
「ブロンザバ……そうか彼奴が……すみませんエイル様!私におまかせして貰えないでしょうか?!」
珍しくローランがやる気だ。しかしローラン独りだとちと怪しい気もするが……
「ふふん、ここはあたしが手伝ってあげるわ!」
まぁレヴィアが行けば安心ではあるか……
俺はやる気に満ちた二人を眺めて、一応お目付け役としてバアルに出向いてもらうことにした
『虚栄なるブロンザバ』の相手は、レヴィアとローランそしてお目付け役のバアルと。
「あとは……っと珍しいラジエルがやる気だな?」
「ええ、敬虔なる……?つまりは宗教的な相手ですね?……ならばこの世界に入ってから一人も獲得できなかった信者を一人でも増やすために、私が動くしかありませんよ!それにバアルも出張るのです、負けてられません!」
『イチオウワタシ、イクヨ』
……それはオーバーキルなのでは?
『敬虔なるカルカルラン』の相手をラジエルとアザトース……いやどう考えてもオーバーキルだろこれは……
「まぁいいか……それじゃあみんな!宴の始まりだァ!」
こうして、始まった『執行者』たちとの戦い
ちなみに一番最初に終わったのは勿論ラジエル&アザトースだったりする
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