第58話 一方その頃のカイザー・コウキ
こちらがバカンスのようなものを楽しんでいる間に、当然内田直人の死亡が伝えられたカイザー・コウキは
「……まあ奴が倒されるのぐらいはわかっていたが、いくらなんでもペースが早すぎるだろうが?!」
冷静に考えろ、あいつらはチート能力者だぞ?腐っても1人で異世界無双なんて余裕な奴らが……こうもあっさりと?!
ミズカの情報は一切入ってこないし、メイは裏切ったし……
クソ!こうもたくさんの情報が入ってくると整理しきれないぞ?!
そんな彼の元に一人の男が現れる。
「……コウキ殿、我らにおまかせあれ……」
「……
「くくくくおまかせあれで御座いますなぁ……何せ、我らの手で貴様らの仲間の半数を捉えた程の実力がありますからなぁ……?」
「だが、今回のやつは今までのアイツらとは異なるんだぞ?……良いか、お前たち……危ないと思ったら即座に帰ってこい!……」
「んーそれは無理ゅーだってぇ!……あたし達がソイツらぜーんインぶっ殺すからァ!」
茶髪の、とんがった目をした……殺人鬼の様相を呈する女が首を曲げながら答える
「おいおい、俺たちを舐めるなよ?……は、せいぜい奴らが俺たちの前でどんな風に死ぬのかを妄想していな?」
真面目そうな見た目のメガネ野郎。しかしその実力は並の異世界人では勝ち目のない程だ
「オレ、また、潰して、良い、の?うへへへ」
とても人とは思えない巨体、真っ赤な体からは湯気がもうもうと立つそいつは、バカみたいな顔で……ゲタゲタと笑う
「貴様ら、いいか?俺たちの目標は無道 理一と名乗る男だ……まあ俺たちの手にかかれば余裕だろうがな、一応全員『神器』を装備していくこと、良いな?」
リーダー格の男は、ため息を吐き出し……剣を鞘の中に閉じ込める。
「嗚呼神は我らの元に!」
修道士の様相のそいつは、モーニングスターを片手に天に祈りを捧げる。
彼ら六人は俺の力を使って各地に散らばる異世界人をまとめあげるために作り出した組織だ
一人一人が異世界人2人から3人分以上の実力を兼ね備えている
『老練なるアフォガート』
『残虐なるバーベロア』
『無知なるグリムビル』
『暴虐なるガガガローン』
『虚栄なるブロンザバ』
『敬虔なるカルカルラン』
彼らが出張るのだ、たとえ倒せなくとも……奴の戦力を削ぐことぐらいは容易いだろう……
俺はため息を吐き出す。奴らは確かに強いが、とてつもなく下品だ、下駄な奴らだ
はっきりいって、人間としては俺は見ていない。
まあ、奴らがどうなろうと俺は知ったことが無いのだがな
◇◇◇
さて、ではここからは彼ら執行者たちの話をしようか
まあ……話の流れ的にわからないやつはいないだろうが、彼らはほぼ出オチである
うーんまあ出オチと言うには失礼かもしれないので、分かりやすく言うと
『老練なるアフォガート』の相手は、九門詩織。
『残虐なるバーベロア』の相手は、メリッサとアリアが
『無知なるグリムビル』の相手は、オーディンとモーガンが
『暴虐なるガガガローン』の相手は、バハムートとマキナが
『虚栄なるブロンザバ』の相手は、レヴィアとローランとバアルが
『敬虔なるカルカルラン』の相手をラジエルとアザトースが
したわけで。
まあ、うん。……そもそも俺が出る幕すらなかったというか
ただ、戦い自体はかなりの激戦をどこもかしこも繰り広げた事だけは伝えておかねばならない
それは一応彼らの名誉の……うーん名誉、名誉?
まあそれはともかく……ハイライトになってしまうが……まあここは俺が知らない話なのだが
まずは『老練なるアフォガート』と九門詩織……いや君らなんで戦ってるんだろう?
フツーに疑問が残るんだよなぁ。まあ……そこからだね
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