拝啓─俺を終末世界に追放しやがったクラスメイトの皆様方へ。無事帰還の目処が経ちましたのでラスボス共を引連れて殴り込みに行かせて頂きます。───覚悟の準備をしておいてね!
第54話 異世界聖戦③─VS内田 直人 破
第54話 異世界聖戦③─VS内田 直人 破
わ、ワンパンとかマジか……?!
思わず俺は逃げ出したくなるが、ベルゼオークも同じ気持ちだったようで
心の中で耳打ちされる
「まずいぞ、奴に勝てる気がしないぞ」
「それぐらい分かっている!でも勝つしかない……クソ!」
逃げないと死ぬ。それが1発で分かるほどのやばさを感じていた
だが驚くことにその思考は完全に読まれていたようだ
「逃がさないぜ?『終末機構/
城を囲むように逃亡阻止の効果のある空間が生み出される
希望を簡単に潰す魔法を解き放つ
「……巫山戯やがって?!化け物がよォ!」
「失礼な、こう見えてもお前のことは警戒しているんだぜ? 」
そう、警戒しているのだ。故にこうして対策を講じる必要があったのだ
「……俺なんかを警戒して何になるのさ?!」
直人には理解が出来なかった。自分の能力はただ波を起こす事だけなのだが?
それなんだよなぁ。と俺はため息を着く
波を起こすと言う能力のやばさをこいつはまだ理解していないようだ
波を起こすというのは即ち……地震を含む全ての災害を引き起こす危険がある
実際、俺の城に攻撃が届いたことを加味するとその判断を裏付けるものとなっている
波はミズカと同じぐらいの危険性を持つチート能力と言えるだろう
故に、ここで始末する。
それをせねば間違いなく面倒事を増やすことになる。
「さあ、ここで終わらせるとしようか……内田 直人」
俺はゆっくり歩いて行く
しかしそれをベルゼオークの介入により止められる
「させぬぞ?!我の盟約者を勝手に始末されるなど、許さん!」
しかしその動きを俺はカウンターで叩き落とし、そのまま顔を掴む
「ッ!ぐぅうあ」
「君の相手は、俺じゃなくてレヴィアだからこっち来るな」
俺はベルゼオークを掴むと投げ捨てる。
「っー訳でレヴィア、あとは頼んだーさぁて、直人……おや?」
その隙をついて一斉に波を引き起こし、地面をぐらつかせ……その場から離れようとするが
「……無駄だよ」
一蹴される。なんと言うか地力が完全に違う
さっきから攻撃をちょくちょく放っているのだが、その全てを同じような波をぶつけることで完全に相殺され続けてしまっている
アイツと会話している時は流石に俺も能力を上手く起動できている自信が無いと言うのに、俺よりも明らかに上手く攻撃をしてくるのは流石としか言いようがない
それでも、それでもぉ!
「『
壊れかけた波を再装填し、それらを無理やり利用して解き放つ
これは今初だしした技だ、流石にそれを受け切るという事は出来ないだろう……流石に
「……え?」
「なるほど、そんな技もあるのか……意外と面白いな『終末機構/
先程の能力を俺なりにコピーし、そのうえで波の概念の1つである光に変換した技
光の刃が大量に彼を襲う。
「……ッ?!い、いてぇ?!」
体に纏っていた魔力の鎧が一撃で破壊される。
そんな俺を見て、ゆっくりと歩いてくるその姿は間違いなく
「……理外の化け物……め」
「おや、心外だなぁ……」
だが、勝てないはずは無い。先程ワンパンされたあの剣から生み出した化け物はまだ機能している
さすがはあの天才が作ったゴーレムだぜ、あれを受けて壊れていない……そしてあいつはおそらくこれに気がついていない
ならばその隙をつけば……
「こい、ゴーレム!!」
「む?おっと危ない」
その攻撃をかわされることは想像済みだ。だがこの一瞬だけでいい
俺は戦力で拳を握り、殴る
腕の先に波を集約し、放つ殴り。即ち
「喰らえ!『
拳は綺麗に理一の腹に刺さる。そしてその拳からものすごいエネルギーの波がやつを襲う
「(勝った!)」
そう思った俺の頭をゆっくりと撫でる理一
「……判断はよかったねぇ……ま、効かないし想定済みだけどね?」
俺は吐き捨てるように叫ぶ
「化け物が!」
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