拝啓─俺を終末世界に追放しやがったクラスメイトの皆様方へ。無事帰還の目処が経ちましたのでラスボス共を引連れて殴り込みに行かせて頂きます。───覚悟の準備をしておいてね!
第53話 異世界聖戦③─VS内田 直人 序
第53話 異世界聖戦③─VS内田 直人 序
割と前
理一から手紙を受け取ったあの日
勇者の剣を捨てたということを直人は聞いていた
それはハッキリ言ってアホなのでは無いか?そう思ってしまうほどの愚行
裏ルートから聞いた時に俺は思わず吹き出しかけたほどだった
だが、吹き出して
城に帰って風呂に入っている時にふと冷静になった
つまりは──
理一は勇者の剣を捨てても問題がない、という事なのでは無いだろうか
そう思い始めてからは、気が気ではなかった
加えて、青井さんや……俊典がやられたことを聞いて俺は震え上がった
まずい、間違いなく勇者の剣を捨てても問題ないレベルの化け物になってるのではいか?と
だから俺は資料を集め……自らの手でヤツ……理一を屠れるやつを探した
魔王を最初に利用しようとしたが、魔王の手元に勇者の剣があることを思い出して俺はうなる
それはつまり、魔王と理一の間にラインが引かれてて……仲間ってことになる
それじゃあこちらに手を貸してくれるわけが無い……ならば別の手を使わざるを得ない
例えば『魔王に歯向かう意思のある魔物』や魔族などを利用するとか
実際その方向で概ね問題はなかった。
だが、その動きは魔王バレンタインにより即座に破壊されてしまった
あの魔王バレンタインとか言うやつはかなりの手練だ。
おそらく異世界人の中でも勝てるかわからないやつが多い気がする
特に俺みたいな、割と対策されがちな能力しか手に入れられなかったやつは間違いなく相手にならないだろう
そこで彼は捕まえた魔族を利用して、コネクションを広げ……どうにか魔王バレンタインに対抗できる存在を集める事に成功した
それが、ベルゼオークである
元々魔界の公爵として活躍していたベルゼオークを利用することしたのだ
◇◇
「お前がベルゼオークか?……少し話がしたいのだが良いだろう?」
「我にそんなふうに話しかけてくるやつは気に入った、今すぐ酒を飲もうぞ!」
あっさりと仲間になってくれる事になったのだが……だがそれはそれとして
「酒は飲まない…………ちょあぶねぇ!」
「我の酒を飲めねぇと言うのか!なら殺す」
「ったく分かったって……はいはいわかりましたよ!」
「ふはははこのベルゼオーク様の酒を煽れることを名誉に思えよ小僧」
◇
んでその後フツーに仲良くなった
ちなみにであるが、ベルゼオークはかなりダメ魔族であり、強さ以外は全てがカス。
と言ってもいいレベルなのだが、その事に気がついた直人はめっちゃ絶叫した
……そのうえで、俺たちは魔王の懐に潜り込み……勇者の剣を手に入れることに成功した
しかし勇者の剣はかなりあっさりと手に入ったので、流石に俺もベルゼオークも疑問が耐えなかったのだが
まず、俺は勇者の剣から魔物を創り出すために一人の転移者を頼った
「……いるか?矢田 」
「いるよ、そして帰れ、二度と来るなボケナス風情」
相変わらず、人のことをゴミ以下みたいに扱いやがるなコイツは
こいつの名は
こいつの能力は『変質者』。触れたものから魔物を生み出したり、アイテムの性質を書き換えたりできる優れもの
間違っても変質者をそのままの意味で捕えないように
「まあまあこいつを見てくれよ、勇者の剣だ」
その言葉に、ため息を着くと帰理もとい……『キーリ』は
「なるほど貴様のやりたいことは理解したが?そのバカな頭を1度分解してやろうか?」
「何でさ?」
「勇者の剣如きで何をするというのさ?……言っておくが理一はコイツじゃ勝てないぞ?」
「……知っているさ……だが、ワンチャンあるだろう?」
「無いね」
「なにィ?!」
「諦めろ……勝つためにコッチも色々と考えてはいるが。……」
だが、それはそれとしてなんとか作ってくれたのがこのゴーレム。
『コード・勇者・剣零式』なのだ
◇◇
「さぁ、行くがいいさ!『コード・勇者・剣零式』!!」
俺はとりあえず出してみてから考えることにしたのだが
「弱い脆い」
ワンパンされた
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