拝啓─俺を終末世界に追放しやがったクラスメイトの皆様方へ。無事帰還の目処が経ちましたのでラスボス共を引連れて殴り込みに行かせて頂きます。───覚悟の準備をしておいてね!
第52話 異世界聖戦③─VS 内田 直人
第52話 異世界聖戦③─VS 内田 直人
「危なかったぜ……無事か?ベルゼオーク!!」
「何とかな!」
「それは良かった、けどなぁ!最悪の展開だぞコレ!」
2人は慌てて防御結界を解除する。今の一撃にて、かなりリソースを吐かされた……それはハッキリ言ってヤバい
彼、内田 直人は能力で波を作り出せる。だが、言い換えればそれしか無いのだ
彼はクラスメイトの中で下から2番目に能力が弱いのである
──故に、彼はベルゼオークという魔王に匹敵する存在……勇者に対抗出来る存在を呼び出して手を組んでいるのだ
「クソッタレ!最悪な展開が……」
「む?最悪とは失礼だなぁ……全く君たち……よくも城を攻撃してくれたねぇ……それに魔王バレンタインを捕まえたのは君達だろう?……ははは娘さんがブチ切れているよ」
「え、いやそこまで……まあ確かにパパを捕まえて拷問したのは許せないけど……」
「な、そ、そうだベルゼオーク!魔王バレンタインは何処に」
「……あ?……アレ?捕まえておいたはずなのに……そう言えば」
「ベルゼオーク!!!てめぇふざけんなよォ!!」
「な、なにをぉ!我はただ、人質とかあんまりするべき物じゃないかなぁって……」
仲良さそうだなぁ……と俺は思いながら呆れた表情を隠さず
「……さてと、レヴィアやっておしまい!」
「……えぇ……?というかパパは?」
「まあ後で出てくんじゃね?」
「ちっ!よお!久しぶりだなぁ理一!」
俺は馴れ馴れしく話しかけてくるバカに呆れた顔をしてから
「相変わらずアホことをしでかすな……内田……後、俺は今はエイルと名乗ってるからな?」
「エイル?!変な名前を名乗りやがって!てめぇ如きに俺が負けるわけねえだろうが!!やっちまえ!ベルゼオーク!!!」
何故か勝手に負けるわけないとかいうフラグを立て始めた変なヤツに俺は呆れて
「……ベルゼオークとやらは任せたぞ?レヴィア」
急に任されたことに焦りながら、レヴィアはおどおどして
少しだけ緊張しているようなので
「……そこまで緊張しなくていい、あれはただの魔王になれなかった雑魚だ……それと俺が先程教えた技はしっかりと使いこなせるように頑張るこったな!」
雑魚。という言葉に反応してブチ切れたベルゼオークは
「よぉし!直人!アイツぶち殺せ!絶対に逃がすなマジで!!」
「やっとガチモードになってくれたか!……ってかお前の方こそそんな雑魚そうな女に負けるんじゃねぇぞ?」
2人は拳をぶつけてお互いに外的に向かって相対する
「(……とは言ったが、ヤベェなこいつ……マジでそこが見えねぇ……さっきから弱めの波を当ててるのに全くダメージが無いし……クソ最悪の形であの勇者の剣から生み出した化け物を呼び出すしかないな……ああこんな所で使いたくねぇのに!)」
「どうした?怯えてるのか?それとも」
「ベルゼオーク!これは武者震いだ!ほっとけ!」
……気が付かなかったぜ……まさか震えているとは……
なんかさっきからどんどん周囲の気温が上がってる気がするし……
「では勝負と行こうじゃないか、なぁ直人?」
◇◇
最初に動いたのは、直人
強力な波を一斉にぶち当てる魔法『ハイパーウェーブ』を放つ
だがその攻撃は全く意味をなさず、理一に当たる前に霧散して消えてしまった
「…………何をした!?」
「知らんのか?波は簡単に打ち消せる物だぜ?」
今俺がしたのはアンチウェーブ。即ち、波を打ち消せる波をぶつけると言う技
ハッキリ言ってコイツの対処は死ぬほど簡単である
そもそも俺は相手と同じスタイルで戦うのをモットーにしているからこそ
こいつは死ぬ程楽勝なのである
同じ周波数の波同士のぶつかり合い……傍から見れば2人とも一切微動だにせずなので多分だが面白い事になっているとは思うが
「っ……仕方ねぇぇぇえなら……こい!勇者の剣の悪魔!!!!」
二人の間に一体の魔物が着地する。それを見て、俺は
「な、なんだコイツは?!」
と言ってみることにした。何となく反応が気になったからである
「ふふふコイツの招待を聞いて驚け!コイツは!!!!勇者の剣だ!!!!」
──知ってるけどねえ
何もそこまでドヤ顔しなくてもいいと思いますけどね
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