拝啓─俺を終末世界に追放しやがったクラスメイトの皆様方へ。無事帰還の目処が経ちましたのでラスボス共を引連れて殴り込みに行かせて頂きます。───覚悟の準備をしておいてね!
第51話 ブラッド・クイーン・ウェイクアップ
第51話 ブラッド・クイーン・ウェイクアップ
「ベルゼオーク!お前こんなに散らかしやがって!」
ここはベルゼオークの城。そこで転移者である『内田』とベルゼオークが言い争っていた。
内容ははっきりいってマジでどうでもいいレベルの話なのだ
───そう、ただのゴミの片付けの話である
「うるさいぞ?貴様我のことを文句言う筋合いは貴様にはないだろうが!」
反論するベルゼオークはカップ麺のカップを掘り投げながら
ぼやく。
「でもさぁ!さすがにこのゴミの量は想定外なんだが?!」
負けじと内田は言い返す
「うっせぇ!てめぇが持ってきたカップ麺が美味しすぎるんだよ!……あーもーだりー」
そう言いながら掃除魔法道具を起動し、そこにあったゴミを片付け始める。
2人は文句言いながら、片っ端から魔道具にぶち込んでいく
心配そうに魔物たちが見守る中で
「ってか理一のことはどうなった!お前が調べてくるって言っていただろうが!調べてないならお前調べてこいよ!それまで我は寝るぞ!」
そんなことを言いながらサボろうとするベルゼオーク。
対して
「全く調べられないんだが?!あいつ情報遮断しまくりで何一つ……おい待て!サボろうとするんじゃねぇ!」
「ちっ!鋭いヤツめ」
「てめぇと組むべきじゃなかったぜ!」
そうは言いながらも段々と片付けられていく。
そしてついに片付けが終わろうかとしているその時
城になにか……が着弾し……片付けどころではなくなったのだが、そんなことは想定外だったようだ
◇◇
「いいねぇ!さすがレヴィア!……いい火力だよ!」
崖の上からその様子を上機嫌に眺めるのはエイル
「ねぇ……これでよかった……の?」
心配そうに眺めるのはレヴィア。
彼女が今放ったのは血魔法の必殺奥義
─『ブラッド・アルティメイトランス』
そう呼ばれる魔法。一言で言うならば、めっちゃ濃くした血の槍
え?隕石だろって?いやいや血の槍なんすよ。
本来はもっと弱い技なのにレヴィアの本来の力を引き出したら想定以上にありえない火力と範囲になってしまっただけなのだ
たぶん、城にいる奴らにはなんか申し訳ないことをした気がする。そう思いながら俺はレヴィアのポテンシャルを確かめて頷く
少なくとも10キロ近く離れた場所からの狙撃。それであの火力……素晴らしい
「あの?……普通に正面から戦うのかと……」
「いやいや、戦いは何も全て真正面からやる必要はないからね」
「えぇ……」
レヴィアが若干呆れた顔をしていたが、気のせいだと思う。
◇◇
「すげぇなこの血」
「え、えへへー嬉しい……」
「いやいや本当に凄いぞ?この血、爆発するぞ?」
「へ?」
◇
「いてて……何が……何が起きたんだ?!ベルゼオーク!」
「ええい!誰かからの攻撃だ!……魔力感知が反応しないレベルの距離からの攻撃っ!!……かなりの手練……だ!」
「……まさか理一か?!……まずいこちらに先手で攻撃してくるなんて予想外」
そこまで行った時、彼は辺りに散らばる血がグラグラと揺れていることに気がつく
「……待て、何が……起き」
◇
大爆発。血の中に含まれている大量の魔力が一斉に気爆し
城を含む半径5キロのものを消し飛ばした。
───レヴィアの魔力のやばさがこれだけで分かっただろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます