ぼくと花子さん

トイレの花子さんラジオ(仮)③

「はい！トイレの花子さんラジオ(仮)、3回目の放送が始まるわよ！」

　パチパチパチ

「なんと！今日はこの私のラジオに初のゲストが……紹介するわ、ゲストの首なしライダー！」

『なんか恥ずかしいなぁ、俺こういうの初めてだし』

「という訳で今回はこの2人で番組を進行するわ」

『2人？3人じゃなくて？』

「私とあんた、これで2人よ」

『じゃあ、そこに居るのは……？』

「いやあぁあぁぁぁ」

「あー、うっさい！」

「だ、だ、だ、だって、花ちゃん！謎の3人目が居るんだよ。怖いよ～」

「私、首なし、あんた、これで3人よ。わかった？」

「………そっか～、よかった～♪」

「あんたは未登場なんだから出てくんなって言ったわよね！これで何度目よ？」

「ん～、ラジオが3回目だから3回目かな？」

「そういうこと言ってんじゃないわよ！だいたい、なんで毎回、見学に来てんのよ」

「だって～、このラジオは2人でやろうって…」

「それはあんたが本編に登場してからって言ったでしょ！この番組を聞いてる人が混乱したらどうすんのよ」

「すでに混乱してる人いると思うよ♪」

「……もういいわ、あんたに構ってたらゲストがほったらかしになるし」

『2人は相変わらず仲が良いね』

「でしょ～♪」

「くっつくな！」

「ひゃんっ」

「それじゃ、改めて自己紹介をしてちょうだい」

『おっけー、俺の名前は首なしライダーって呼ばれてるけど、本当の名前はデュラハン。訳あって頭を無くして愛馬も行方不明。途方に暮れてたけど人の乗り物に興味を持って自作でバイクを作ったんだ。それから物作りにも興味を持って今に至るって所かな』

「すごいよね～、ラジオを放送するための機械もダーちゃんが作ったんだだもん」

『いやいや、スマホと同じで作りはしたけど使えるようにしてるのは…』

「ストップ！ストッープ！その人物はいずれ…ね♪それと、あんたも愛称呼びはやめなさいよ。突然、『ダーちゃん』とか言ったら聞いてる人が混乱するでしょ」

「そっか！首なしライダーのダーでダーちゃんだよ！」

「そういや、あんた、今はツナギを着てるけど昔からじゃないわよね？」

『そうだよ、元は騎士の鎧を着けてたけど、バイクをいじる時はこれが一番しっくりくるからね。今は気に入ったから日常的に着てるよ』

「あんた、デュラハンとしての誇りはないわけ？だいたい、どうやって頭を無くしたのよ？」

『公園で昼寝してて…起きたら無くなってたんだよねぇ』

「無用心すぎるわよ、まったく…まあ、これでこいつがどんなヤツか伝わったと思うし今日の放送はここまで！次回の話と放送を待ってなさい！」

『じゃあ、さようならー』

「バイバ～イ♪」