厄災と掌握
短いですが、重要回です。
次回更新は20日、月曜日になりますのでよろしくお願いいたします。
――――――――――――――――
『
施錠対象、『ジャック』。
「……は?」
脳内に鳴り響いたアラートと浮かび上がるテキストに、少女は――少女の形をした厄災は茫然と声を上げた。
「は? は? 意味わかんない。何勝手に解除してんの? 死ぬの?」
爪を噛み、少女は苛立ちを如実に表情に出す。
「
目の前の机を足蹴にしながら、『
「あーもう最悪。世界が自我出してくんなよ。チートでオールハッピーでしょ? やりたい放題第二の人生で酒池肉林でしょ? 魔王系妹ルート台無しじゃんか……あーうっざ。小さい頃から覚醒イベント全部踏んずけて来たのに……あのクソ女ども全員遠ざけたのに……」
「また、掛け直さなきゃじゃん、にーさん。劣等感煽って、折れたところで私登場。マッチポンプで最強主人公と、裏で手を引く影の妹。……まず邪魔した奴見つけ出して潰す。ぜってー潰す。主人公に甘くない世界とか、誰も求めてねーんだよ、ボケが」
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