第12話 襲来
集落?村?に向かう最中だ。
オレとルーシーが先頭を歩く。その後ろに兵士たち。1番後ろにクロ介たちだ。
兵士たちは背後のクロ介たちに時折目を配りながらビクッと体を震わせては、クロ介たちの一挙一動を見張りながら怯えていた。
なぜだろう?
今は置いておこう。
それよりも、疫病だ。
王国とかよく分からないけど、村を隔離処置で閉鎖するってことは、恐らく村人の大半が疫病に感染したって事だ。
疫病とはどんな病気なんだ?
症状は?
もしこの兵士たちも、村人と接触しているなら感染の疑いも否めないし……
このまま迎え入れても良いのだろうか?
「あのお……少しお伺いしたいのですが……団長さんたちはその疫病に感染してないですか?何か、症状とか……」
「疫病発生した時我々は ハルフラル港町に視察で遠征をしたいたため、村には足すらも入れていない。よって、感染はしていないと考える」
感染地帯に入っていないのなら、感染率は大幅に下がる。
だけど、潜伏期間を考慮すると安易に迎え入れるのは忍びないな?
疫病、すなわち感染症である。
代表例は……
天然痘、ペスト菌(黒死病)、新型インフルエンザ、エイズ、SARS(重症急性呼吸器症候群)、結核、マラリア……
その中でも黒死病なんかはタチが悪い。
くう。考えたくないな?
この世界、この環境下でエイズやらSARSなんかが蔓延してしまったらお手上げだ。
ましてや、黒死病なんかが蔓延してしまったらーー
黒死病……
エルシニア属細菌の一種であり、ペスト菌(Yersinia pestis)感染に起因する全身性の侵襲性感染症。
主な感染経由は、ペスト菌は主に野生ゲッ歯類などの小動物などを感染動物とし、これを吸血するノミを媒介節足動物とする伝播サイクルにより自然界において維持伝播される。
また、ヒトーヒト間の飛沫感染する場合もある。
治療法は確立されている。
抗菌薬の服用だ。もっと言うと、抗生物質。
くそっ!
抗生物質の生成……
この世界でもっとも現実的なのはカビを培養しての生成。
ペニシリンの抽出である。
夏ならまだしも、冬に抗生物質の生成は難しい。
「カン、カン、カン、カン」
「あなた!」
「ああ!侵入者あり、警戒態勢の合図だ‼︎」
方角は東、何者かによる侵入、敵対ありのクッションによる合図である。
「この音……何事です?」
「あなたたちの時と同じ、侵入者が来たって事よ」
第一章
『ゼロから始めるのんびり異世界生活』
完
➖➖➖➖
【あとがき】
ここまで読んで頂きありがとうございます。
これにて第一章完結となります。
まだまだ、相馬 直文 ののんびり異世界農家生活は続きます。
次章、
『増える仲間たちとのんびり領地拡大計画』
を、お楽しみに‼︎
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます