第6話 【解決】
(なんだ、その満面の笑みは……これじゃまるで…あいつみたいじゃないか……)
{[おい、秀二! しっかりしろ!! 救急車が直に来る。目を開けていろ……絶対に助かる、頼む、まだ死ぬな!! ]
//なぁ、プリンス……最期くらい相棒って呼んでくれよ……//
[分かった…分かったから……秀二、もぅ喋るな…、怪我直したら飽きるほど言ってやるから……だから…]
//へへっ…約束だぜ…プリ…ン……ス…//
[っ!? おい…しっかりしろ……しっかりしろよ…目を開けろよ……開けてくれよ………相ぼーーーーーーーーーーぅ…]}
「ーい、ーーい、おーーーい…だいじょぶか?」
<どうしたんだ、こいつ……涙が………>
[っ…あぁ、聞こえている…大丈夫だ……お前には関係のない話だ……。]
「警察に通報しようぜ…なぁ!」
[はぁーーーー。分かった…だがするのは、県警随一の鬼警部だ。いいな……それと、仮に警察が殺人だ、と報じても私たちの名前は出ない…いいな!」
「あぁ、それでいい」
<なんだ…すごい剣幕……コイツも色んなことあったんだろうなー……>
プルルプルルプルル……
[あぁ、もしもし、伊川です…。相模さんですか?]
:いや、北条だ。:
[なら大丈夫ですね。今、周り大丈夫ですか?]
:たしか、定時制に通うって言ってたよな……どした事件か?:
[えぇ、まぁ、2ヶ月前の駅前の崩落事故覚えてますか?]
:あぁ、事故で片付いた山……あれってまさか!!:
[えぇ、まぁ、お察しの通りです……]
・
・
・
:よっしゃ、分かった…その線で調べてみる!! でも、珍しいな、お前が、事件で電話掛けてくるなんて…なんや、心境の変化か? まぁ、エエこっちゃ、あれ以来…そっちからは、なんも言うて来んかったけんな……ちょっと心配してたんやでー、まぁ、後は任せとき!! 電話ありがとうな! んじゃ、また電話するわ、いつもの感じで名前は出さずやろー:
[っ!! えっ、えぇ、それでは……]
[これで、いいか?]
「おっす! ありがとな!!」
(また、そんな顔を……)
「じゃあ、この後は……なぁ、どっか食べにいかね? 」
[なんで、そうなるんだ……]
「なぁーー、いいだろ!! 」
[分かった、分かったから…そう引っ付くな!! ]
「へへ~~ん、んじゃ、学生といったら、ファミレスでしょー! さぁ、いくぞ!! 相棒 ! 」
[っ!!!! 分かった、だが、相棒って、呼ぶな……]
(相棒は……アイツだけだ…)
<照れてるなーーー、もしかして噂に聞く、ツンデレか! よしよしwww>
一週間後
警察は、崩落事故を、保険金を狙った殺人事件であると発表。建築会社の借金が膨らみ、倒産の危機にあったためと、仕事をしない社員であった被害者を消すために標的にしたらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます