アリス、出版社に勤める(3)
アリスの小学生時代とは。クラスの人気者でムードメーカー的な存在。成績優秀で行動力が凄いと先生に言われ。何事も率先する子だった。
アリスは、アニメや漫画の知識は学校で1番。それに絵がうまいし、賞もとったこともある。将来は漫画家や画家になるのではと回りでは噂され。この時は友達もたくさいた。しかし、今はアリスには友達はいない。中学、高校とあんなことばかり言わなければ、友達はいたはず、1人浮いていた。
アリスの母親が言う、あんなこととは。
異世界は存在する、超能力もタイムマシンも存在する。妖怪はいる、幽霊もいる、宇宙人もいるし、透明人間もいる、魔法も存在する。非現実的な発言の数々を真剣に話すアリスがいる。
アリスの母親は、アリスのことをいろいろ思い出し、アリスの父親が働くあの職場ならアリスには適任、天職かもしれないと思っていた。
アリスたちは、佐々木出版社の駐車場に着き。両側のドアからアリスの母親とアリスが降りると、そこに人事部長が通りかかり。
「奥さん、おはようございます」
「人事部長、おはようございます」
アリスは、人事部長のそばに駆け寄り。
「人事部長、おはようございます」
「おはよう……。その服装、スーツで来なくてもよかったのに……やはり親子ですね、スーツがお似合いですね」
アリスは、真剣な表情になり。
「ありがとうございます、人事部長。私、気合を入れるためにスーツで来ました」
なるほどねと、スーツ姿の人事部長はうなずいた。
アリスが着ているスーツは、母親が着ていたスーツ。今から1週間前、母親が仕事から帰宅すると、玄関口でアリスが出迎え。
「お母さん、お帰りなさい」
母親は、アリスが滅多に出迎えることがないことに驚き。
「……ただいま」
「お母さんそのスーツ、貸して欲しいんだけど、ダメ!?」
「えっ!? 何、いきなり、どういうこと!?」
「仕事で使うの」
「仕事!? あそこはラフ格好でいいはずだけど」
「どうしても、お母さんのそのスーツがいいの」
「言っている意味が分かんないんだけど」
「その気合の入ったスーツ、その情熱のスーツで合格したいの、お母さんお願い、貸してください」、深々と頭を下げた。
母親は、これが愛なら話がわかる、なぜアリスが。まさかこのスーツが、ここぞという時の勝負スーツだと知っているとでもいうの。この光景に困惑し。恥ずかしいやら、嬉しいやら、このスーツに験を担いでいた。この様子をアリスの後ろで見ていた愛は不機嫌、私を差し置いてと。
母親は弁護士事務所へ向かい。アリスと父親は、マンガ雑誌編集部へ行った。
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