第17話 個人戦②
『お待たせしました!個人戦のルール説明を担当する!煌坂星璃です!』
煌坂先輩は疲れないのかと思うぐらい、今のところ全ての種目のルール説明などをしている。
「「「「「アッカリーン!!!!!」」」」」
オタク集団も当然のように湧いて出てくる、毎回思うけど何処から来てんの。
『個人戦のルール説明に移るね!個人戦はどちらかが降参もしくは戦闘不能になるまで続きます!他にも舞台場から場外に出ても負けになります!勿論ですけど死に至らしめるような攻撃も厳禁です!』
ああ二組のやつと戦わないといけないのか、面倒くさいなあ普通のやつと戦いたかった!。
『それではルール説明を終わります!みんな頑張ってね!』
何でこんなに毎回煌坂先輩は可愛い感じになるんだろ。
「「「「「アッカリーン!!!!!」」」」」
安定のオタク集団だな、ここまで来たら。
『あーあー、それではそれぞれの会場に移動してください』
人数が少し多いから会場を分けて同時に個人戦は始まる事になっていて、その誘導がさっきありそのまま俺は自分の会場へと向かう。
「朝霞くん!」
名前を呼ばれ振り返ると会長がいた。
「会長!どうしてここに!」
「いや、その……激励でもしようと思って!」
何だかんだで初めて見るかもモジモジしてる会長の姿は。
「えっと…本当なら気の利いた事をここで言えたらいいんだけどね、朝霞くんの力なら必ず勝てるから頑張って!」
シンプルに嬉しいな。
「ありがとうございます!」
「じゃあね、燐ちゃんにも激励しに行かないといけないからね」
「はい!」
そう言って会長は去って行った、会長を見ていると何だか懐かしくて温かい気持ちになる、そう思っていたら来るかもなーと思っていた奴が来た。
「また来たんですか、希空先輩」
「え〜来ちゃダメなの〜」
「ダメです!」
この人が来たら集中できなくなる!できれば会うのは一週間に一回でも充分だ。
「頑張りなよ進ちゃん〜じゃあ私はやる事あるから〜じゃあねえ〜」
そう言って何故かいつもみたいなウザ絡みをする事無く消えて行った。
「えっ!」
それだけーーーー!!!!、いつもの感じじゃなかったからか物凄くモヤモヤするけど内心ではラッキー!って思ってる、そのまま会場に足を踏み入れる。
「デッカ!」
この会場広過ぎない!下手したらドームぐらいあるぞ!。
『それでは一回戦の方舞台の方に上がってください』
それぞれトーナメント表に書かれていた番号に従って舞台に上がる。
「負けんなよ進次郎!」
「そんなのに負けんじゃないわよ!」
「進次郎くん頑張ってください!」
「おうっ!」
そして舞台に上がった。
「ハハハハハ!逃げずに来たみたいだな!」
もうコイツどうにかしてくれよ!会話するのもダルい!面倒くさいから無視しとこう。
「俺を無視すんのか!コネで特例になったくせに!」
えっ?まさかコネ入学だと思われてるのか!まあ確かにそう思われてもしょうがないとは思うけど。
「お前みたいなのがいるから!一般人の俺達はチャンスを失う!」
チンピラみたいな事をしててもちゃんと考えてはいたのか。
「お前らみたいなろくに努力すらしてない奴らが!」
「それは違う、俺達だって努力して自分を磨いてここにいる!見たこともないのにそんな事を言うな」
「お前の周りにいるやつも!お前自身も!裏でコソコソやってるくせにごちゃごちゃ言い訳してんじゃねえよ!」
俺から何を言ってももう意味はなさそうだ、ならこの勝負で理解させるしかないな。
『では個人戦 一年生の部 一回戦、始め!』
そしていよいよ学年別対抗戦 個人戦 一年の部が始まった。
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