第14話 障害物競走①

 学年別対抗戦は異能学園対抗祭に出る種目を丸々そのままやる今日はその初日だ、俺は個人戦と障害物競走と莉子ちゃんと燐と浩介でチーム戦に出る事になっている、今日は障害物競走をするらしい。


「ねえ〜進ちゃん〜」


「何ですか希空先輩」


 今俺は希空先輩と一緒に対抗戦の準備をしてる。


「もう直ぐ始まっちゃうよ〜」


「じゃあ手伝わさないでくださいよ!」


「まあそんな事は置いといて〜」


 今現在俺のストレス指数が上がり続けている。


「何で進ちゃんはさ〜クレー射撃とエアレースには出ないの〜」


「それは異能それ向きじゃないからですよ」


 希空先輩も俺の異能までは分からないはずだ。


「ん〜進ちゃんさ〜、自分の異能がバレてないと思ってるの〜、生徒会のみんなは進ちゃんの異能知ってるよ」


 何だって!俺の異能ってバレてたのか!。


「で結局どうなの〜」


「面倒くさいからです、別に特別な理由はありません」


「へ〜そうなんだ〜雫に言ったらどうなるかな〜君の異能は雫も知ってるはずだけど何か理由があるはずだと思って何も言わないでくれてるのに〜」


 とにかくウザい!男だったら有無を言わさず殴ってる!絶対!。


「きっと他の奴にも参加させられる事間違いなしだね〜」


 とことんウザい顔で俺をイラつかせやがってこのクソ先輩が!それよりもだ面倒くさい事が多くなるのはこれ以上ごめんだ!。


「大丈夫だよ〜私口だけは硬いんだから〜」


 絶対ガバガバだよ、まあ今は希空先輩の事を信じるしかないんだけど。


『障害物競走に出る生徒はグラウンドまで来てください』


 ナイスタイミング!。


「もう俺行かなくちゃいけないんで、もし手伝いが必要なら燐に頼んでくださいね!」


 そう言って俺はその場をすぐに逃げる。


「あ〜あ逃げられちゃったか聞きたい事があったのに〜、まあ進ちゃんは雫の事覚えてないっぽいけど〜本当に面識あるのかな〜?」


___________________________________________




 何とか助かったぜ、あのままおもちゃにされ続けたらいつか俺の血管が破裂しそうだからな。


『もうみんな集まったねー!』


 ビックリした!なんかホログラムみたいな感じで空中に煌坂先輩の映像?みたいなものが投影されてる。


『今回コースの説明を担当します!、みんなのアイドル!煌坂星璃でーす!!』


「「「「「アッカリーン!!!!!」」」」」


 どこから湧いて出たんだあのオタク集団は!煌坂先輩はアイドルっぽいと思っていたけどほぼ本物じゃんこの状態。


『じゃあ早速ルール説明をするね!今回の障害物競争は第八異能学園の敷地を存分に使った特別コース!君達の目の前にある道には地雷がたくさん埋められてるの!地雷はどんな方法を使って切り抜けてもいいから安心してね!あっ!勿論威力は抑えてあるから!その代わり爆発したら物凄ーく吹っ飛ぶから要注意ね!』


 何というか可愛いと思ってしまっている自分がいる、周りを見渡しても可愛いと顔に出てる奴がチラホラいる、よくない集中しないと!。


『でその次の障害物!高さ五百メートル幅百メートルの巨大な壁!どんな方法でも上に登ってもいいからね!それと壁の上にはフフッ!自分の目で確かめて見てね!』


「「「「「アッカリーン!!!!!」」」」」


 まだいるのかよあのオタク集団!。


『そして最後の障害物!全長一キロの巨大プール!勿論ただのプールじゃないよ!逆に流れ続ける特性プールだよ!いろんな物が流されたりするから注意してね!』


 結局最後まで集中できなかった。


『後正規のルート以外でのゴールはルール違反だからね!じゃあもう始めていいみたいなので皆さん準備はいいですか!』


「「「「「イェーーーイ!!!!!」」」」」


 もうオタク集団がいつまでいるのか何て気にしない。


『学年別対抗戦 障害物競走 一年生の部、よーい!ドンッ!』


 そして熾烈な障害物競走が始まる(多分)。

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