第13話 宣戦布告

 何とか書類やいろんな仕事が終わった次の日、教室の中は学年別対抗戦でテンションマックスになっていた、だが俺はただただ眠たい。


「なあ進次郎!、学年別対抗戦やるんだってよ!」


「知ってるよ」


「冷たいじゃねえか、もっとさあるだろう!心の中で燃える真っ赤な炎みたいな!」


「ないよ、もしあったとしてももう燃え尽きてるよ!ごめんだけど授業が始まるまで寝かせてくれ!」


「あっああ」


 ちょっと言い過ぎたような気がするがマジで今は眠たい。


「浩介、帰りに何か奢るから今日は寝かせてくれ」


「本当か!よしっ!」


 浩介はガッツポーズしている、そんなに嬉しいもんかな、まあ今は寝る事に集中しよう。


 そして眠りにつく。


___________________________________________


 進次郎が寝てから数分後。


 ガーーーンッ!!!と勢いよく扉が開いて、さっきまで興奮状態だったクラス全員が一瞬でシーンとした、そしてその音で進次郎も起きた。


「ここだよなあ一年一組のカスどもは!!」


 クソが!本当に最悪だよお願いだから寝かせてくれよ!。


 そしてぞろぞろと部屋に何人も入ってくる。


「俺は一年二組の真藤剛しんどうつよし、一年二組の俺達は一年一組に宣戦布告しに来た!」


「ここは俺達の教室だぞ!さっさと出ていけ!」


 お願いだから浩介も黙ってくれよ!俺の寝る時間がどんどん削られる!。


「そんな事しに来ただけなら、さっさと帰りなさいよね」


「何だとー!」


「何よ、やるの?」


「アワワワワワ、燐ちゃんだめだよ!」


「大丈夫よ莉子、こんな奴なんか一捻りなんだから!」


 お願い!


「やってやろうじゃねえか!」


 お願いだから!


「黙ってくれって言ってるんだよーー!!………あっ!」


 最悪だよー!まただ入学式みたいな事になってしまった、どうしよう。


「何言ってんだお前、潰されてーのか」


「ハハハハ!傑作だよコイツ!」


 浩介が不敵に高笑いし出した。


「進次郎は特例一番だぞ、お前なんかが潰せる訳ないだろ!ハハハハハ!」


 浩介そんなに相手の神経逆撫でするような事言うなよ!。


「じゃあ勝負だ、コイツが俺に勝てなかったらお前は俺に一生媚びへつらって土下座しろ!」


「いいぜ、やってやろうじゃねえか!」


 最悪だよ、事故に巻き込まれた気分だよ。


「お前ら撤収するぞ!」


 そう言って一年二組の奴ら全員がこの教室から出ていった。


「浩介」


「何だ」


「何て事してくれたんだよお前はー!!」


 もう既に寝るどころじゃない状態に発展して眠気すら吹き飛んだ、浩介が最悪な約束してくれやがったせいで!。



 そしてその日の放課後、進次郎は浩介をボコボコになるまで叩きのめし(手加減はしている)、家でグッスリ寝た。


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