第8話 野外実戦訓練①
「今回の野外実戦訓練はグループごとに山に入っていき三匹の異獣を倒して戻ってくるという簡単な訓練だ、これで訓練内容は以上だ」
本当に簡単そうだな、まあまだ軍に入隊してる訳じゃないから、そんなに強い奴と戦わせる事自体ありえない話だからな。
「では順番に山に入ってもらう、順番が来るまでは自分達のグループで異能の共有でもしておけ」
そう言われて自分達の順番がくるまで全員の異能を確認し合う事になって、浩介、血桜さん、大佐さんの妹、俺の順番に言う事になった。
「俺の異能は『液体化』、俺が触れた物質と自分だけならなんでも液体に変えられる、だから俺は今回役に立たないと思う」
確かに回避するぐらいしか今回で使うことは無さそうだな。
「えっと、わっ…私の異能は『血操』、目に見える範囲の血を操作できて血を固めたり、固めた血を操作する事もその……できます」
いや………普通に強くね!色んな所で応用が効きそうだな。
「私の異能『業火』、一般的な火より火力が高い火を生み出せる、ある程度しかコントロールはできない、私も今回は山火事になるからそんなに役には立てないわよ」
山が丸焼きになりそうだな、そう考えると大佐さんもそうだけど、次は俺か。
「俺の異能は『コピー』、触れた人の異能をコピーして使える、まあ色んな異能を今も使ってたりするしコピーした異能は無制限で使える、ちなみにコピーできる異能の数は十個までだぞ」
みんなの口がさっきから開いたままだ、まあ大体初見の人はこう驚く。
そして確認しあっている間に自分達の順番が来たみたいだ。
「次はお前達のグループだ、一応私の炎獣が見張っているから危ない時は多少は助けてくれる、だから安心して訓練に望め」
炎獣が助けてくれる時に火が木に燃え移って山火事になったりしないかな。
「じゃあ健闘を祈る」
そう言われて山を囲んでいる柵の扉が開いて、俺達は山の中に入っていく。
___________________________________________
山に入って十分が経った、その間にリスみたいな異獣と蛇みたいな異獣を武器化で倒した、だが両方とも俺一人で倒してしまっている。
「うっうぅー……ごめんなさい!」
そう血桜さんが『血操』で倒してみようと
するも操作が定まらず結局俺が倒す事になった。
「大丈夫だって!俺なんかなんにもしてないんだぜ」
「そうですよ、私も何もしてないんですから安心して」
本当にこの二人は何もしていない、しょうがない事だけど。
「そうだよ血桜さん、まだ異能を使うのに慣れてないだけですぐに使える様になるからこれから頑張ろう」
「はっはい、後その……名字で呼ぶのはやめてくれませんか」
「えっ?」
まさか俺!嫌われてるのか!
そんな事を思っていたら顔に出ていたみたいでその顔を見て血桜さんはアタフタしだした。
「あっ!その名字はその物騒なのでって意味でその進次郎くんを嫌って言ったわけじゃなくて」
「よかった、マジで嫌われたのかと思った」
本当によかった!マジでよかった!。
心の中で心底よかったと思っていると、突然ドスンドスンと地響きがした時前に巨大な異獣がいた。
「なんだよアイツ!」
「アワワワワ!」
「骨のある奴をいるじゃない」
「どこから出てきたんだ」
今さっきまではいなかった、なんだ何かがおかしい。
するとその異獣と目が合った。
「ゴガーーーーーア゛!!!」
その異獣の叫び声が山中に聞こえる。
「クソッ一旦逃げるぞ!」
俺達は逃げようとするが一人だけ逃げようとしない奴がいた、そいつは大佐さんの妹だ。
「おい!逃げるぞ!」
「こんな大物がいるのに逃げるなんて勿体ないじゃない!」
やっぱコイツも脳みそ筋肉野郎だったのか!似た者姉妹だな!。
「二人は先に逃げてくれ!俺はコイツをどうにかしてから行く!」
「分かった!」「分かりました!」
そして巨大な異獣との戦いが幕を開ける。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます