第7話 野外実戦訓練前
「よし、全員いるな」
クラスの全員が着替えて校舎裏の山に集合した。
デッカい柵で囲われてるな、まるで危険な生物を外に出さないようにしているみたいに見える。
「この山は第八異能学園が所有している山で、この山では異能を持って変異した生物、異獣が住み着いている」
えっ!?そんなやばい場所で訓練すんの!流石にやばくないか!。
そして周りにいる奴らもざわざわしだした。
「異獣は非常に攻撃的だ、だがここにいる異獣は持っている異能は弱いだから訓練用にこの山に放ち繁殖させている、だから冷静に対処すれば君達でも充分に倒せるはずだ」
ならまあ大丈夫か、多分。
「では四人組のグループに分かれてくれ」
なっ!なんだって!この絶望的なぼっち状態のこの俺に四人組のグループに分かれてくれだって!。
そしてなんとかしてくれとサインを送るが大佐さんは手でグッドを作りこっちに向けてきた。
なんだよそれ!見捨てやがったな!クソがーーーー!!!!。
そう思っていると周りの人が既にいない事に気がついた。
クソクソッ!周りを見てもどこもかしこも既に俺を寄せつけないように鉄壁の壁が形成されている。
「なあ」
「ビックリした!」
後ろから声が聞こえて振り返ると人がいた。
「一緒に組まないか?」
神だ!神が恵んでくれたんだこの良縁を!。
「えっ……」
「嫌なら嫌って言ってくれよ、無理矢理入れようと思って誘ってるわけじゃないから」
あまりにも感極まってしまって数秒黙ってしまった。
「全然全然!寧ろ助かる!」
なんだこの男は一瞬だけ神様に見えた、俺の救世主だ。
「俺は
「よろしく浩介、俺は」
「いいよ、名前知ってるから、朝霞進次郎で当ってるだろ?」
「うっうん」
まさか!あの事件のせいで俺の名前まで知れ渡ってしまったのか!最悪だ。
「なあ聞いてるか進次郎?」
「あっ、なに!」
「後二人、誰か誘いたい奴いるか?」
「そうだなー」
そう言い周りを見渡すと二人目につく人がいた、一人は腕を組んで誰一人話すなみたいなオーラを出してる教室で俺の隣に座っていた女の子、二人目はオドオドしていてグループに入ろうとしているものの次々と断られている女の子。
「あそことあそこの人達誘ってみない?」
「そうだな、俺はあっちの奴を誘うから進次郎はあっちを頼む」
「分かった!」
俺はオドオドしている女の子の担当になった。
どうしよう!どうやって話かければいいか分からん!クソッ!当たって砕けろ!。
「ねえねえ、そこの君僕のグループに入らない?」
失敗したーーー!!!今喋ってるコイツ誰だよ!俺じゃねーよ!終わった!流石にキモすぎる!。
「いいんですか!!」
えっ?思った反応と違う!普通引くでしょこの状況だったら!まあいいかこの方が都合がいいし。
「だっ大歓迎だよ!」
「本当の本当の本当に!」
なんでこんなに疑り深いんだよこの子。
「本当の本当の本当に」
「よかったです、もう一人だけで行く事になるのかと思いました、あっ私の名前は
「よろしく、俺の名前は」
「あっ知ってます、朝霞進次郎くんですよね?」
「そっそうだけど」
やっぱり名前がバレてる、そんなにヤバかったのかなアレ、まあいいか考えないようにしよう。
そう思いながら佐輔と合流する。
「浩介!こっちはオッケーだったぞ」
「進次郎、一応こっちも大丈夫だった」
なんだこの空気感は、異様に重い!。
そう感じ取ったが一応触れず、佐輔の横にいる子に話しかけに行く。
「えっと、俺は」
「知ってるからいいわよ」
いい加減!俺にも自己紹介させてよー!
「私は
「よろ………んっ!」
待てよ!朱嶺…朱嶺…朱嶺!まさか!。
「気づいてると思うけれど担任の朱嶺火蓮は私の実の姉よ」
えっ?
「何よこっちをチラチラ見て、私に何か用でもあるの」
「いや、何もない」
本当にないもない、普通に大佐さんに妹がいたことに驚いて動揺してだけだから!。
ほぼ脳筋のあの大佐さんの妹、それだけで先が思いやられる、どうなるのか想像がつかない。
「訓練内容を伝えるから集まれ。」
そして大佐さんの方に集まった。
野外実戦訓練、どうなる事やら。
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