第18話 これが……勇者キラーだ。
第十八話 これが……勇者キラーだ。
「後悔はするなよ。」
そう相手は言った。
「元から後悔なんてしてねえけどな!」
そう言ってシオンは勇者キラーに近づく。相手もそれに合わせてくるが、正直そこまで、という感じだった。
(この程度なら……。)
シオンがそう思った時だった。
「倒せる……、とでも思ったか?」
シオンは心の中にあった言葉を引き出され、一旦離れる。
「残念だが今のはほんの小手調だ。わざとオマエの攻撃にあわせてやったのだ。」
「別に感謝もどうもしねえよ。」
「誰が、誰に感謝するんだい?」
そう言っていると、背後からナイフが飛んでくる。だが、全てのナイフは彼に刺さることはなかった。
(魔力で弾いた⁉︎そんなことができるのかよ!)
「こう思っただろう?こんなこともコイツはできるのかよ……と。確かに見るのは初めてかもなあ、こういうのは。」
相手が気色悪い。
「あの〜、いちいち心の中の言葉を出さないでもらっていいですか?」
「ひろゆきかよ。気持ち悪いな。」
相手がシンプル暴言を吐いてくる。
「まあ、どうでもいい。それにしても銀ナイフとは。しかも純製の。」
そう言って彼は地面に落ちているナイフを靴の裏で触る。
(靴の裏で触るってことはコイツにも効くんだな?銀ナイフが!)
「ふんッ!たとえ一つや二つ、傷を受けても変わらんぞ。」
そう腕を組んで言う。
ユーリはその状況を見ながら焦っていた。
(魔力量が多すぎる……!これでは剣の攻撃は確実に入らない‼︎)
マリアのように体自体が硬いわけではない。剣が体に入るとか以前の問題だ。彼に剣が当たらない。
(何とか隙を狙って……。)
「おい、そこにいる戦士。」
そう考えていると急に相手が呼ぶ。
「何を考えている?」
急に鋭い目線を向けられ、彼は体が硬直してしまった。
(コイツの目はやべえ!圧がヤバい!)
「怖いのか?俺が。」
そう言われると何も言い返せなかった。
「当然だろうな。俺はオマエらよりも格段に強い。これが勇者を長年にわたって殺してきた歴戦の猛者というものよ。」
相手にはなるほど確かに風格があった。今までのどの敵よりも、近づき難い雰囲気があった。
それは恐怖であり、圧倒的強者の覇気であり、敵わない力の差でもあった。
「どうした。来ないのか?」
勇者キラーは待ちくたびれたようだ。
「こんなものなのか?ガッカリだな。」
そう言って腕を横に広げる。
「楽に殺してやるからそこにこい。一撃で殺してやる。」
彼は近くの地面を指差す。
「残念だけど殺される気はないんでね。」
シオンがそう言う。
「なら仕方がない。ちゃんと真っ向から殺してやろう。」
そう言った瞬間、彼は背後から近づいていたソウヤを掴んだ。
「
そう言って彼は大声で叫ぶ。
『爆ぜろォ!』
そう言うとソウヤの場所で爆発が起き、あたりは煙で包まれた。
(マズい!敵を見失った!)
その予想通り、相手は魔力を探知して自分達に近づいてきた。
(やっぱりきたか!)
シオンは相手の拳を止めるが、
「ぐっ……。」
拳の重さに絶句する。
(コイツの一撃は極端に重い!)
部が悪いと感じたシオンは一旦退がった。
「ちょこまかと逃げるな。」
『動くナ!』
そう叫ぶとシオンは急に体が動かなくなる。
(体の動きを止められた⁉︎)
その瞬間に、相手の拳のラッシュが飛んでくる。
「オラオラオラオラ!」
一秒に十発以上のパンチを浴びせる。
「オラァ!」
最後に大きく拳を振り、シオンを吹き飛ばす。彼は地面をゴロゴロ転がり、壁に激突する。だが、そこまで大きなダメージは負っておらず、まだ元気なようだ。
(魔法はわかりやすいな。)
シオンは考える。
「言葉、だな。」
シオンはそう言う。
「その通りだ。私の魔法は“
「だから、爆ぜろ、って言ったら爆発が起きて、動くな、って言ったから動けなくなったんだな?」
「そういうことだ。」
それだけなら簡単だ。
「だが、魔法が単純なため、膨大な魔力を使えば……。」
そうしてシオンに近づく。
「圧倒的な火力を出すことも可能だ。」
彼の魔法は敵に能力を簡単に解読されてしまう代わりに、技の単発火力が高く、それをさらに強大な魔力量で出力を底上げすることによって、馬鹿げた火力を実現している。
二人は近接で戦闘を始める。打撃のキレが鋭く、受けると吹き飛ばされそうになる。
(やっぱり火力がハンパじゃねえ!一撃でも受けたら確実に骨にヒビが入る!)
だが、相手も似たようなことを感じていた。
(コイツ、ダメージを最小限に抑えるために、俺の拳が届くギリギリの間合いをずっと保ってやがる!)
彼の剣先が、勇者キラーの拳を斬り裂く。だが、再生能力も高く、ほぼ瞬時に傷が消えた。
(再生能力も高い!こりゃあ大ダメージを何回も与えないと倒すのは無理そうだ。)
シオンは剣での攻撃の合間に、蹴りを放つ。その魔力を纏った攻撃は、敵にヒットし、敵を後ろに下げた。
(火力はまあまあ。ほとんど問題ないレベルだ。)
相手は蹴りを受けた部分を見ながら確認する。すると、再び周りからナイフが飛んで来る。
「またか!」
そう言ってハルトは、拳に魔力を纏わせ、それで向かってくるナイフを全て殴って弾いていった。
(殴りで弾けるのかよ!マジバケモンじゃん。)
アキラは陰からその様子を伺いながら感じた。
「
そう周りにいる奴らに対して言う。
「出てこないんだったら、こっちにだって考えがある。」
そう言って彼はその言葉を放つ。
『砕けろ』
そう言うと、彼らが立っていた床、そして柱が全て瞬時に砕けて、彼らは下に落ちていった。敵も一緒に落ちていっていたが、瓦礫を足場にして巻き込まれないようにしていた。
「これで出てきてくれるか?」
そう言って彼は周りを見渡す。
「瓦礫が邪魔だな。」
『ふっとべ』
そう言うと、瓦礫が全てきれいに吹き飛び、壁に穴を開けて飛んでいった。すると、その飛んでいく瓦礫に紛れて、ナイフが飛んでくる。
「一体どんな数ナイフを持ってやがる!」
そう言いながら向かいくるナイフを全て弾いていく。
「だが、いくら数が多かろうと、この強大な魔力の前では全て無に帰すのだ!」
そう言った彼の周りには弾かれたナイフが大量に落ちていた。
「……たとえ不意打ちだろうとな!」
アキラが瓦礫が飛んでいったのを機会に、一気に背後へと回って近接攻撃を仕掛けてきたのだ。だが、それは読まれていたようで、あっさりと反応され、逆に反撃を受ける。
「オラァ!」
アキラのナイフを殴り、そのままアキラごと殴り飛ばした。吹っ飛んでいく途中に狙う。
『爆ぜろ』
「ドドォォォン‼︎」
爆炎が吹き荒れ、アキラの体を包み込んだ。だが、
「!」
アキラはなんとか爆発を避けていた。
「ほう。あの攻撃を避けるとは。いい動きだ。」
相手はそう言ってこう言い放つ。
「かかって“こい”。」
その瞬間、アキラの体は勇者キラーに向かって飛んでいった。
「⁉︎」
アキラは何をされたのか分からなかった。だが、ユーリは気づいた。
(今さっきの会話内容!かかってこい、の“こい”の部分に魔法を込めたんだ!多分、来い、と命令してた!それで飛んでいったのか。)
そして、近づいてくるアキラに対してさらに技を放つ。
「避けてみろ。」
『爆ぜろ‼︎』
急に引き寄せられ、動くのがままならない彼に対して爆撃をお見舞いする。彼の体は爆発に包まれた。
「!」
しかし、爆炎が晴れると、アキラは全くダメージを受けていないのがわかった。
(今の攻撃をどうやって防いだ?何か使ったのか?もしや……!)
相手は今さっきの攻撃に対してこう思った。アキラも先ほどの攻撃のことを、
(あれはほぼ防御不可だな。さっきみたいにしないと絶対に無理だ。)
「オイ、どうやって防いだ?」
相手は意味がわからなかったようでアキラに対してこう聞いてくる。
「教えるかよ。ただでさえあの攻撃は火力が高えのに。」
アキラがそう答えると、
「なら、もう一度同じことをして確かめてみるか。」
そう言って再び言葉を発しようとする。だが、それよりも速く、別の刃が彼に迫る。
「!」
背後からユーリとシオン、二人で一気に攻めていた。
(背中の同じ箇所を攻撃する!)
(そうすればいくらオマエが硬かろうと、)
((ダメージが入るだろ‼︎))
そうして彼らは同じ箇所を攻撃する。わずかに剣が当たり、血が噴き出す。
(ダメージは通る!)
(このまま押し込む!)
シオンとユーリはさらに攻撃を続ける。だが、相手はその後の攻撃を全て捌いてくる。上手く剣を誘導し、シオンの体をカクン、と倒れ込ませる。
(マズ——!)
その瞬間、二人まとめて回し蹴りで吹き飛ばされた。
(体術のレベルが違う!二人の猛攻を受けても反撃できるこの強さ!まさに鬼神!)
そう考えながら体を起こす。
「これじゃあジリ貧で負けるな。」
ユーリがそう言う。
「ああ……。」
そう言ってシオンはポケットを探る。
「出し惜しみは必要ないな。」
鬼神の仮面を装備するのを見て、ユーリも強襲の仮面をつける。
「ほう、
そう言うと相手の体がフッと消え、ユーリとシオンの間に気づいたら入っていた。
「な。」
そう言って二人からの猛攻を耐えていく。だが、流石に数発分は体に受けた。だが、瞬時に回復してしまい、パワーMAXの状態で復活してくる。
(ダメージゼロかよ⁉︎一体ダメージはどこに行ってんだ⁉︎)
そうユーリは驚くが、一旦冷静になって考える。
(大丈夫だ。まだ俺には剣術がある。これで……!)
『天下無双流』
その構えを見た時、相手は急に体をひねった。
(——何⁉︎)
『戦鎚‼︎』
だが、その攻撃はさっき体をひねったことによって避けられた。まるでなんの技がくるのかが分かっているようだった。
「チッ!」
ユーリは舌打ちし、次の技を使う。
『天下無双流 瞬天!』
だがこれも、剣をきれいに誘導され、ハズれた。シオンも合間合間に攻撃しているが、そこまでダメージは与えられてないようだ。
『刺突!』
『天下無双流 鬼門・逢魔が時!』
『天下無双流 天界!』
だが、それらは全て——
「ウソだろ……。」
避けられた。
「フフフ、フハハ……、フハハハハハハハハ!」
相手は高らかに笑うと、
「ぬるいぬるい!オマエの剣術など、既に見飽きた!」
そう宣言し、ユーリを指差す。
「確かに貴様は指折りの天下無双流の使い手であることは間違いないだろう。確実に打ち込んできていた。上手さが滲み出ていたからなあ。」
(剣術を……!)
自分の使っている剣術まで当てられ、ユーリは落ち着くことができなくなった。
「俺は今まで幾度となく天下無双流の剣士たちと渡り合ってきた。だが!」
そう言って近づいてくる。シオンの攻撃を捌きながら。
「今まで“奥義”とやらを俺の前で打てた者はいなかった!俺に勝てた者もな。」
そう言ってユーリと格闘を始める。ユーリは剣技を使うのをやめ、シンプルな剣の打ち込みに変えて攻撃してくる。だが、そこまで火力のないただの剣では彼の前では無意味だった。
「ユーリ!焦るな!」
シオンがそう言う。シオンは相手の服を掴み、無理矢理ユーリから引き剥がした。
「ほう。」
それを成功させたことに相手は驚きの声をあげた。
「ヤツは奥義を見たことがない!つまり、それなら対応されない!」
彼は言葉の中で突破口を与えてしまっていたのだ。相手はしまった、というような顔をした。
「それをなんとかして打ち込むんだ!」
「まあ、そうするのが一番だよな。」
アキラが傍から飛び出し、彼に近づく。
「こうなった以上、全員でかからないと。」
その言葉に魅せられたように彼らは勇者キラーに向かって進んでいく。
「いいだろう。」
相手も拳を構え、こちらを見る。
「ガッカリさせるなよ。」
3人の攻撃が瞬時に飛び交う中、彼はそれを躱していく。まさに神業だ。
「もっとだ!もっといけるだろう⁉︎」
相手はそう叫ぶ。
「足りん!」
『爆ぜろおおおおお!』
彼の周りが盛大に爆発し、3人はなんとかそれを避けたが、周りが抉れているのを見て、相当な火力があることを思い知った。もしそのまま避けなかったら、百%死んでいた。それは間違いないだろう。
「まだ俺は全力を出していないぞ!これで終いか⁉︎」
「……言ってくれるじゃねえか。」
ユーリの心に火がついたようだ。
先の戦闘、そして今回。相手は完全にこちらの技を知っており、それの対策法も知っている。その圧倒的不利な状況が、彼の燻る心の火をはっきりと映し出すように、燃え上がらせた。それは相手も一目で分かった。
「……悪くない目だ。目だけになるなよ。」
「安心しろ。」
そうユーリが言うと、急いで走って回り込んだ。
「そうしねえから。」
硬化している彼の腕を両断した。ボトッ、と彼の手が床に落ちる。勇者キラーはゆっくりと振り向き、彼にこう言った。
「……良い。」
瞬時に腕を再生させるとユーリに近づく。
「見せてみろ!オマエが!どれほどの剣士なのかを‼︎」
そうして彼らは近接戦を始める。
(速さだ。)
ユーリは戦闘の中で考える。
(剣術において、速さというものはそこまで重要ではない。)
実際に早打ち、というものもあるが、実を言うと剣術にはそこまでスピードは必要ない。連続斬り程度ができるならそれだけで良い、という感じである。
だが、この状況では相手に対応される前に打ち込むことが必須なため、
(単純なスピードを上げて斬る!)
『天下無双流 瞬天‼︎』
瞬天は元からスピードが速い。だが、彼のポテンシャルが引き出され始めたことにより、スピードはさらに上がった。
(パワーも大事だけど……、スピードは重さとなり、パワーを生む!)
スピードが速ければそれだけエネルギー量も多くなるということ。つまり斬撃の威力は、上がる。
「ザザン!」
素早い打ち込みで勇者キラーの首と、胸に斬撃を打ち込む。だが、瞬時に回復される。
(打ち込むところは急所じゃない!体の設計上脆いところだけ!)
人間の体にも同じように脆い箇所がある。例えば脇腹。血管なども通っているが、そこまで皮膚は堅くなく、ダメージを与えれば、一時的かもしれんが腕の動きは止まるか、鈍る。
脇腹から出血する。
(なるほど……。)
ハルトも気づいた。
(最低限の斬撃で最大限のダメージを与えてきている。)
腕が鈍りながらも筋肉にものを言わせ、普通に動かしてくる。
(マジか……っ!)
彼は腕の筋肉を駆動させ、脇腹にダメージを負っていても普通に動かせるようにしていた。
(でもいい。)
ユーリは次の技を打ち込む。
『天下無双流
(突き技は得意じゃないけど、ダメージを確実に与えられる。)
九箇所に傷ができ、それらが次々と再生していく。
(無理矢理筋肉を駆動させるのも体力を使うはず!それなら何度でもさせてやる。)
『天下無双流 天界』
(オマエが肉を動かせなくなるまでな。)
斬撃がきれいに入り、ダメージを負った。しかもこの斬撃はきれいに腹に打ち込まれたもので、それまで脆い箇所ばかりに攻撃をしていたことから、完全にそちらに気を削がれた事でこの一撃が入った。
「けほっ。」
相手は
「悪くないね。単純にスピードを上げて、突き技で正確に脆い部分を狙う。」
相手の分析力は優れている。おそらく技を受けた部分を即解析し、データを増やしていっているのだろう。
「でも、それじゃあ俺には勝てんよ。」
そう言って首を斬るような仕草をする。
「いくら脆い箇所に打ち込んだところでやっぱり首だよ。俺はこの短ーい部分が残っている限り死なない。しかも削られたらその分力を発揮する。人間と同じだよ。」
(それは俺もわかる!)
人は追い詰められた時、急に力を出す。それは単純な力ではなく、死地を生き抜く力だ。今まで彼らはそうやって死線をくぐり抜けてきた。
「まだ殺れるだろ?来いよ。」
グンッとユーリの体が引き寄せられる。
(しまっ……)
その時、上からソウヤが襲い掛かる。ナイフを持っており、上から急所を狙うつもりなのだろうか。だが、
「邪魔だ。」
そう言って上を向くと、拳で思いっきり殴った。
(魔力の篭った——)
一撃が入り、ソウヤを端まで殴り飛ばした。
「オマエは不快だ。」
そう言ってソウヤに近づく。
(マズい!)
反逆者扱いであるソウヤは勇者キラーにとっては憎むべき敵。殺戮対象だ。
シオン達も近づこうとするが、
『動くな』
そう言って静止させられる。
(強い魔力のこもった魔法……!動けん‼︎)
「意味がわからん。」
ハルトはそう言いながら近づく。腕に強力な魔力を纏わせながら。
「わからんのだよ。なぜ歯向かう。なぜ我らに刃を向ける⁉︎」
そう言いながら近づき、腕を突き出す。
(急いで透過して逃げ——)
「れんぞ。」
「⁉︎」
確かに魔王城の壁は、透過できなかった。
「逃げれると思ったのか?ここに来て。」
そう言いながら魔力をソウヤに押し当てる。
「魔王城の壁は、魔石でできている。」
そう言いながら拳を突き出した。ソウヤは壁と彼の拳で潰される。
「魔石は魔力のこもった石でな。オマエら
ゴリゴリゴリ……と音を立てながらソウヤを勇者キラーは潰す。
「オマエらは何かに潰されて死ぬ、とかそういうことはないだろう?だから体験させてやるよ。」
そう言って彼は全身の魔力を拳に集中させ、ソウヤを押しつぶす。壁と彼の拳の魔力に挟まった状態で彼は押される。
「これが、歯向かった罰だ。」
そう言った瞬間、ソウヤの体は一瞬で潰され、周りに紫色の液体が広がった。
「もう一度言うぞ。亡霊。」
そう言って紫の液体を勇者キラーは踏むと、
「あの世で後悔しろ。魔族の屑が。」
その瞬間、拘束のとけたシオンが彼に剣を向ける。
「……!」
何か言いたそうだが、彼は何も言わなかった。
「なんだ?どうしたんだ?顔が赤いぞ?」
勇者キラーは不気味な笑みを浮かべながらシオンの剣を魔力で受け止める。
「オマエを……絶対にブチ殺す‼︎」
殺意のこもった眼差しで、そう睨みつける。
「できると思ってんのか⁉︎この俺様相手によお‼︎」
相手は魔力を解放してシオンを吹き飛ばすと、腕を広げる。
「裏切り者は死んだ。次はオマエ達だ。」
ソウヤ、見ていてくれ。オマエの望む世界にしてやる。
ソウヤ、魔王城内で、勇者キラー、ハルトの手によって、完全に消滅。死亡を確認。死因は圧死で、壁と攻撃の間に挟まれ死亡。だが、その意志は、勇者パーティのシオン、ユーリ、アキラに受け継がれた。
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