製鉄準備と出会い

鍛冶場ができてから最初に作るのは包丁だ。

この世界の包丁はナイフが主流だ。ナイフは先が丸くなっていて新人の料理人がかなり切りにくそうにしていたので作ることにした。

まず、玉鋼たまはがねはどこかと探したがあるわけもなく自分で調達することとなった。

玉鋼の材料は砂鉄だ。砂鉄は基本川で磁石をゴソゴソすれば取れるのだが刀に適した砂鉄なのかわからないので包丁を最初に作ることにしたのだ。

しかしその肝心な磁石がない。

いや、磁石自体はあるのだがとても磁力が弱く役に立たない。

どうしようか悩んでいるとふと前世で読んだマンガを思い出した。鉄の棒に銅線を巻いて、よく雷が落ちる場所に置いておき、そこに雷が落ちると強力な磁石ができるというもの。

鉄の棒は前に鍛冶場の親父さんからもらっていたし、銅に関しては必要になると思い実家にいる頃に商人からインゴットを2つほど仕入れておいた。

一つを炉に入れて溶かして銅線にする。

鞘の塗り用に少しずつ取っておいた漆を銅線に塗り鉄の棒に巻きつけておき、その日のうちに木の上に取り付けておいたら、次の日に激しい雨と雷が運良く降ってくれた。窓から見ていると鉄の棒のある所に雷が落ちて来ていた。

雨が止み、日差しが差してきた頃に鉄の棒を見に行った。

地面に磁石を近づけると砂鉄がたくさん付いてきた。かなり強い磁石ができていて安心した。

しかしこんな量では話にならないので川で砂鉄を集めることにした。

川で磁石をゴソゴソするとかなりの量が取れていた。それをカゴに入れて、また集める。その作業を半日やったところでカゴが一杯になった、ちなみまだ全然足りない。

「今日はもう帰ろう」と独り言を呟きながらカゴを背負って歩いていると何かがこちらに走ってくる。俺は走ってくるものに警戒しているとかなりボロボロの布を身にまとったフードの人が走ってきて「逃げてください」と大声で言っていた。

何が何だかわからないでいるとフードの人を追いかけて来ていたであろう緑色の皮膚で布一枚を腰に巻いたゴブリンが10匹現れた。

俺は初めてのモンスターにワクワクしていると一際大きいゴブリン(ゴブリンキング)がでできて「オニゴッコハモウオワリカ?」と汚い声でフードの方に話しかけていた。

俺はモンスターに向かって水魔法をはなつと5匹のゴブリンが一瞬にして消し飛んだ。

フードの人は俺が何したかわからない様子だったが構わずもう5匹を消し飛んだ

ゴブリンキングも何が起きたかわからないようで「ナニガオキタンダ?」と言っているところに火の魔法を放ち、丸焦げになっていた。

フードの方は俺にお礼を言ってフードをとってみせた。すると童顔ながら大きなメロンを二つ抱えた金髪エルフだった。

俺はかなりびっくりしたそしてて流石異世界だなと納得していた。

俺らは一旦落ち着いて話を聞いた。

エルフの名前は「シャル・ニュール」エルフの国バルン王国から違法に取り引かされた奴隷で密輸中にモンスターに襲われ逃げて来たところに俺がいたところ言うことかわかった。

とりあえずその趣味の悪い首輪を自分から付けた訳ではないということと、この首輪を外したいという意思があることであった。

とりあえず今日は日が暮れてきているのでとりあえず家に帰る。もちろんニュールも一緒に。

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この小説は趣味程度でやりますのでかなり更新が遅くなります。

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