材料作り

砂鉄を集め終わって家に帰り、大体の量を持って確認する。

砂鉄の量はカゴ6個分(カゴ一個約20kgなので約120kg)ほどになっていた。

早速炉にぶち込んで玉鋼を作りたいところだが日が傾いてきていたので、てこ棒をかしめて、ととのえておこうと思い、炭に火をつけて新しい火床の中に入れて火を起こした。

アイウィンは今回はサポートにまわり、俺のすることに見入っていた。

そして整えたあと開先を叩いて造り、火を片付けて夕飯にした。

今日の夕飯はパンとイノシシのスープで、臭みが思ったよりなくパンと合わせて食べるとちょうどいい味付けになっていた。

食べ終えた頃にアイウィンが「あの砂鉄を溶かして型に流し込んで板金を作るんですか?」と聞いてきたので俺は「それも作るが、本当の目的はその後に残ったけらを作り、その中から玉鋼を取る。」と言うと、アイウィンが「玉鋼の特徴は?」と聞いてきたので、「比較的鉄の純度が高くて良い鉄だな」と答えた。

そうして夜の闇に包まれながら布団の中に入った。

夜中にかなり暑く、息苦しくて目を覚ました。するとニュールとリーシアがいつの間にかに俺の布団に入ってきて腕を抱きしめて、追加でクラクが上に乗っかっていた。俺はその場から抜け出したかったが起こすのも気が引けるので、起こさないようにそっとクラクだけを足元へ追いやった。息苦しさから解放されたのでよしとする。そこから体感で5分ほど経ってからようやく寝れた。

朝起きるとみんなすでに起きていて、布団には俺しかいなかった。

顔を洗い鍛治場に行くとアイウィンが炉に火をつけておいてくれていた。

俺は風魔法で火を大きくしてい炎の色を見ながら、炭の追加や砂鉄の投入するタイミングをアイウィンに指示して自分は銑鉄を板金にする型を作っていた。

そうこうしているうちに、炭が燃えて小さくなり、少しずつ下がってくるとまた砂鉄と炭を入れた。

俺は「よし、一回流そう。」とアイウィンに言い、さっき作った型を持ってきて、炉の一部にを開けて流す。すると、オレンジ色に輝いた銑鉄が流れ出てきて型の通りに流れていった。

そしてまた炉の穴を粘土で塞ぎ、また砂鉄と炭を入れて温度を上げた。それを3回ほど繰り返して、最後に銑鉄を流して炉を解体し、鉧を取り出して、水を一気にかけて冷やした。そして十分に冷えたら軽く叩いて少しだけ割ってみる。

すると確かな手応えとともに200gぐらいの鉄の塊(玉鋼)が取れた。

俺はその玉鋼を神棚に置き、お参りをした。

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この小説は趣味程度でやりますのでかなり更新が遅くなります。

次回は少し長くなります。

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