奴隷の首輪

解除の方法はいくつかある。

1、首輪の主人が解除方法を決めておき解除したい時にする。

2、奴隷商人が魔法で鍵を作る。

3、赤の他人に壊してもらう

自分は3に該当するからと考えていたが、首輪の主人がなぜか俺になっていた。

だが解除の方法を決めてないし、再設定できないようだった。

なので解体することにした。

首輪の構造としては前に赤い石がはめ込んであり後ろに鍵穴があるようだった。

まず鍵穴に細く加工した鉄の棒を入れて解錠を試みたが前世でもやったことがないためできなかった。次にたがねで少しずつ削る方法をとったが首輪に傷ひとつつかない。

どうした物か…と考えながら色々想像で試したが傷一つ付かない時点でほとんど自分の中で却下になる。

却下にならなかったものをニュールに言ってみたが、あまり期待できるものではなかった。

気づくと辺りが真っ暗になっていたので寝る事にした。

翌日、昨日打った包丁の歪みを見て真っ直ぐなのを確認して、表面の酸化膜を削り、焼き刃土を刃になるほうに薄く、それ以外のところには厚く塗る。そうする事によって日本刀特有の刃紋になる。その技術を応用し、包丁にの目の刃紋を焼入れした。

そしてやすりをかけていくと鉄の地肌が見えてきて包丁の全てを鉄の肌を出した後、荒目の砥石で研いでいく。

少しでもずれたり外れたりしたら刃が欠けてしまうのでかなり集中して研ぐ。

徐々に刃紋や地肌が見えてくる。

とりあえずヒビや割れはなさそうだと安堵しつつふと思いついたことをニュールに話した。「この包丁を使えば奴隷の首輪を切れるのでは?」と言ってみたら、ニュールは少し考えたあと試すことを了承した。

そしてまた俺は包丁を研ぎ始めた。

俺はニュールが声をかけてくるまでわからなかったが最後に話してから5時間ぶっ通しで研いでいた。どうりで疲れていて、腰が痛いわけだ。

俺は家に戻り夕食を少し食べてあとはニュールに渡した。

朝早く体の痛みで目が覚めた。この痛みは前世の弟子期間によくあった筋肉痛でよく覚えてるが、そんなことは気にしていては刀を打てないので無視して、次の工程の仕上げの砥石で研いでいく。そのあと鏨で銘を「一先始いっさきはじめ」と切った。ネーミングセンスは前世からかなり壊滅的だか、そのままで考えた。この鍛冶屋を建ててから初めて打った刃物だからと言うかなり単純な理由だ。

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この小説は趣味程度でやりますのでかなり更新が遅くなります。


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