包丁の制作2

俺はニュールに「水へしをして玉鋼と金敷の間に水蒸気爆発を起こして酸化膜を飛ばしている」と説明したが全く分からない様子だった。

そして冷えた玉鋼を取り出してし、小さく割って割れた断面を見て仕分けていった。

ニュールが割れた玉鋼を一つ掴み上げて見て、「すごく綺麗」と言って眺めていた。


柔らかい所と硬いところに仕分けしたものを「心金しんがね」「硬め良」と書いた籠の中に入れていく。

今回の包丁を作るのに「硬め良」を使って鍛錬するためてこ棒に「硬め良」の破片を綺麗に積んでいく時はニュールにめっちゃ見られてた。

そして積み終えた玉鋼に泥汁をかけ、藁灰わらばいをまぶして積んだ破片を崩さないようにゆっくり火床の中に入れ、炭をかぶせ火床のギリギリまで炭を追加した。

ここからかして叩く。「刀を作る時には弟子を取るか」と思いつつ沸くまで空気を送り続けた。沸いたのがわかるサインが出るまで少し時間あるので自己紹介をしつつニュールの奴隷の首輪について聞いたり、じっくりと見ていた。その時にニュールの耳がかなり赤くなっていたが気にしない。

奴隷の首輪に付いてはかなり構造が単純で別に首が絞まったり、電流が流れることはないが、自分で無理に外そうとすると体が制御されてしばらく動けなくなるみたいだった。

ただし命令されたことに逆らうと激痛が走るらしい。

そうこうしているうちに火の中から線香花火のような火花が出て来たので叩く準備をした。

そして火床の中からそっと取り出して藁灰をまぶしてから金敷の上に置きかなり全力で叩いた。すると火花が飛び散り、鉄のいい音がした。何度か全力で叩いた後少し傾けてみるが全然落ちたりしない。なんとかくっついたと思いまた火床に入れ温度を上げる。そして叩きを繰り返し長方形の分厚い板に形成し、真ん中辺りに切り鏨で切れ込みを入れて、また水でへす。その時にまた大きな音が出たのでニュールが飛び上がっていた。俺は「すまん。言うのを忘れてた。」というとニュールはムッとして涙目になっていた。

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この小説は趣味程度でやりますのでかなり更新が遅くなります。

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