第11話 え?一体、何処に行ってしまったの?
琥太郎が大人しく遊んでいる中、豪の方は黙々と掃除機やら雑巾やらを使って床掃除をしていた。
しかし怖い位に琥太郎は静かなように思える。 確かに自分の家であるのだが、きっと今は豪が家にいるからなのかもしれない。 子供とはそういうもんだ。 例え自分の家だとしても他人がいるのだから警戒はしてるもんなのだから。 だから今は大人しくしているのであろう。 これでもう少しして豪に慣れてくると、何処までやったら大人に怒られないのであろうか。 とそういう事を考えて来る子もいる。
豪の方はとりあえず一階の方の掃除を済ませると、掃除機を持って二階の方へと向かうのだ。
二階の方はまだ一階よりかは全然安全な方っていうのはおかしいのだが、二階の方が比較的綺麗なような気がする。 きっと流石に二階にはお菓子やジュースは持って来ないからであろう。 その分綺麗なような気がする。
豪は一階の時よりも早く掃除を終わらせると一階へと戻って来るのだ。
今日はここまでで午前中いっぱい掛かってしまったような気がする。
今日はもう気持ち的には暑いせいか豪は額の汗を拭いながら一階へと降りて来た。 掃除機をあった場所へと片付けて、琥太郎とお昼でも食べようかと思い、琥太郎にどんな物が食べたいかとさっき琥太郎がいた箪笥のある部屋を覗いたのだが琥太郎がいる気配がなかった。
そこに首を傾げる豪。
もしかしたらトイレに行ってるのかもしれないと思いリビングテーブルの椅子に座って豪は待ってみるも、五分経っても十分経っても琥太郎が箪笥のある部屋へと戻ってくる気配はなかった。
流石の豪も心配になり部屋の中を探し始める。
先ずはやはり一番怪しいのはトイレだ。 だから豪はトイレの方へと足を向ける。 先ずトイレのドアをノックしてみるものの中からの返事は無く豪は開けてみるものの、やはりそこには人の気配はなかった。
豪が次に向かった場所というのは玄関だ。 そう玄関に行くと靴で外に出たのか? っていうのが分かるからだ。
さっき豪と一緒に保育園に向かおうとしていた時に琥太郎は青い靴を履いていた筈だ。 それが玄関にあれば琥太郎は部屋にいる事になる。 だがもし青い靴が玄関にないとなると琥太郎は一人で外に行ってしまったという事になる。
急いで玄関に向かう豪。
するとそこには……
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