第6話 アイデア? 抽象化?
アイデアってなんですか?
思い出して使う「考え」です。着想です。
新たに生み出す「考え」ではないと思った方が、小説を書きやすいと思います。
たとえば。
「ゲーム内で死ぬと、現実でも死ぬ」
これは「ソードアート・オンライン」で使われているアイデアです。
「ゲーム」の部分を少し抽象化します。
「仮想世界で死ぬと、現実でも死ぬ」
洋画が好きな方ならわかるでしょうか?
これは映画「マトリックス」で使われているアイデアです。
「マトリックス」には「攻殻機動隊」と似たアイデアが使われています。
アイデアって、きっと全部もう出尽くしています。知らないだけで。
小説を書くためには、映画や漫画も見るべき。みたいな説を聞いたことがないでしょうか。
あれってアイデアのためもあると思います。
なので、小説のアイデアを出すために必要なのは、既存のアイデアを抽象化し、具体化する力ではないかと思います。
同ジャンルの人気作とまったく同じアイデアでは、楽しく読んではもらえません。
なので、まだ人気が出ていないアイデアを探して使います。
「アイデアがおりてくる」なんて表現があります。
あれって、勝手に脳が思い出して抽象化し、具体化しているのだと思います。
たとえをもう少し。
今度はガッツリ抽象化します。
「ほうれん草を食べると力が強くなる」
抽象化。
「なにか得ると強くなる」
このアイデアはたくさん使われている気がします。
具体化。
「痛みを得ると巨人化する」
これは「進撃の巨人」で使われているアイデア。
具体化。
「悪魔の実を食べると特殊能力を得る」
これは「ONE PIECE」
暴論に見えます?
これがアイデアの出し方だと思っております。異論は認めます。
新たに生み出しているようにも見えるのですが、知らないだけで不人気作ではすでに使われているアイデアだと思います。
なので、怖がらずにやってみるのがいいです。
気をつけるのは、同ジャンルの人気作と被らないかだけです。
練習しよう。
映画や漫画、アニメやドラマを見たら、使えそうなアイデアを探します。
たとえば。
練習課題ふたつ出してみます。
「キャリア警察官が息子の不祥事で所轄の署長になる」
これは「隠蔽捜査」です。
抽象化し、具体化してみて欲しいです。
「集めると願いが叶う」
具体化し、抽象化してみて欲しいです。
答えは、きっと無限にあります。
たまに、アイデアだけが似ているのに「パクリ」と言って叩いている人を見かけます。もういないかもですが。
あれってたまたま2作品を見つけて言っているだけで、きっともっとありますよね。
少なくとも抽象化しまくれば大量にあります。
なので気にせずレッツトライ。
慣れれば自然といくらでもアイデアが出るようになるはずです。
インプットが足りていればですが。
筆者は足りていません。
アイデアは、先に考えすぎない方がいいと思います。
なんというか、一生懸命考えて出したアイデアよりも、主人公や読者様のことを考えていたら出てきたアイデアの方が、作品とマッチすると思うんです。
アイデアを褒められている作品は、実はその作品だから褒められている。
面白いから目立って見える。
表現がいまいちなら、そんなことにはなっていない。いろいろなアイデアも主人公を引き立たせるための要素のひとつ。
固執しない方がいいことのひとつかなと思います。
いえ、めっちゃいいの思いついたと思ったら、そこをとっかかりに書いてみるのが最高ですが。
カタルシスについて考えてみます。
唐突?
たぶんこれもアイデアの一種!
きっと初心者向けではないのですが、自作をたくさんの方に楽しんで欲しいなら、いつかやることです。
カタルシスとは「抑圧からの開放感」です。
ググると「浄化」とかでますが、ウェブ小説では読者様に開放感を得てもらうことです。
「抑圧」とは、主人公がやりたいことをやれない状態です。
極論ですが、タイトルで「開放」を明確に示唆。
1ページ目の最初から「抑圧」
2ページ目で「開放」
これが最強だと思います。
鬱展開は基本ダメですが、1ページ目の最初だけはいれることができます。
読者様が鬱展開で離れるのは、前フリで「鬱展開が来そう」と感じるからです。
タイトルに「転生」とか「好きに生きる」とかあり、開放が期待できる状態なら、鬱展開から始まっても読まれます。いきなりなので離脱しにくい。そのうえ鬱展開は最初だけと思ってもらえる。
ただ、鬱展開中に主人公を紹介し、主人公に感情移入してもらうのが難しい気がします。
あとは、開放後も読んでもらう工夫がいるはずです。強い引きがいります。
名作を、好きな作品を、意識して読んでみて下さい。やってます。すごい。まじすごい。
まずは鬱までいかない抑圧状態から、やってみたいですね。
たとえば「異世界転移したらキツいサバイバル開始」これはカクヨム累計1位作品です。めっちゃ好き。
主人公が抑圧されています。それが描かれている。
こういうのが書きたい。
なら、これをさらに抽象化し、具体化してみます。
たとえば、奴隷に憑依してしまっているところから開始。
ひたすら建物の解体作業をやらされている。
そして2ページ目で、剥離した壁の中から出てきた魔法陣で古代時空魔法をゲット。盛大に開放され、好きに生きる。みたいな。
どうでしょう?
面白そう? ありきたり?
まとめます。
アイデアに著作権はありません。
アイデアは、誰のものでもありません。
ただ、早い者勝ちみたいなところがあります。
すでにある人気作とまったく同じだと、読者様は既視感を覚えます。モヤッとします。
だから、抽象化、具体化が大切。
映画をみたら、漫画をみたら、やってみよう。
答えはありません。
「コーヒー」を抽象化すると「飲み物」と思う人もいれば「豆」と思う人もいる。
もっといけば「植物」とか、捻って「地球に生えているもの」とかになったりします。
深堀りして考えれば、いろいろ思いつきます。
それをさらに具体化すれば、まるで別物になります。
抽象化と具体化の練習、おすすめです。
ググってみるのもおすすめ。
次は、ストーリーについて……。
構成とかプロットとか、まじでできないんですが。グダグダと書きなぐってみます。
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