第5話 具体性? ログライン?

 うわあ、創作論書くの、すこぶる難しい。

 みなさま、ぜひやってみて下さい。

 勉強になります。

 いきなり脱線しました。


 具体性について考えてみます。


 具体化、抽象化ってできます?

 なかなか難しいです。


 具体性って、表現だけにあればいいものではないと思います。


 まず、目標に具体性が必要です。

 大きな夢と、小さく具体性のある目標を持つんです。

 心に炎を、頭にくっきりとしたイメージを。



 とりあえず表現を考えてみます。


 具体的に描かなければ、読者様のイメージはいまいち固まりません。

 イメージがフワッとしていると、感情移入しづらく、面白みが減ってしまいます。


 しかし、なんでも具体的に書けばいいというものでもありません。

 読者様の覚えることを無駄に増やさぬよう意識しなければ。


 これを上手くやるには、設定そのものを削っておくことです。そうやって説明を減らします。

 中世ヨーロッパのようなベタベタな世界観、みんなが知る属性魔法、そんな設定が多用される理由はここにあります。たぶん。


 独自の世界観や設定をいれると、その分説明か増えてしまう。多くの読者様は、説明回を読みたいとは思っていないはず。


 そして、削りに削った分、具体的に書きます。

 設定を削ったことにより、具体的に書く余地ができる感じがします。

 ひとつのシーンを丁寧に書くんです。


「武器」これはかなり抽象的ですよね。どんな武器なのかイメージできません。


 たとえばモブがもっているなら「短剣」とか「大きなハンマー」程度でいいと思います。読者様がそれぞれイメージしてくれます。


 でも重用なキャラがもっているなら「大きなハンマー」ではなく「まるでドラム缶を先端につけたかのような巨大ハンマー」とか。


 そんなふうに程度に差をつけ、具体的に書くのがいいのかなと、いまのところ思っています。


 あとは「身の丈2メートルはある豚面の魔物」これは「オーク」の一言で伝わりそう。

 これが、説明を削った上に読者様がイメージしやすくなる「既存設定使いまわし」だと思います。見せ場なら「既存設定」を使った上で、もう少し具体的な方がいいかも。


 ウェブ小説だと、やり過ぎ危険だと思います。対象の読者様の立場になって考えるしかありません。


 過剰描写をするくらいなら、既存のもの「ゴブリン」とか「ポーション」とかだけを使う方が読者様の負担が減ると思います。


 それから、リアリティは意識しすぎると危険です。

 筆者は、具体性が足りず、リアリティは意識しすぎるタイプ。


 たとえば、ヒロインがあまりにも現実にいそうな女性だと、読者様にかわいいと思っていただけません。

 かわいい部分を強調するように具体的に書き、リアリティを求めすぎてしまった部分、たとえばトイレに行くとか。が、あればカットします。


 具体性があればリアリティが出ます。だからといって、なんでも具体的に書けばいいわけではないはず。


 強弱がいります。大切な部分をより具体的に書き、ついでに接続詞も使って強調します。そうすると、勝手に小ネタなんかがぼやける……はず。


 ちょっと話が脱線しました。

 ついでにもっと脱線します。


 なんだか、読者様の疑問をすべて解消したくなりませんか?

「すべて」はヤバいですよね。冗長になります。


 もし感想で「これ気になる」みたいなものを頂いた場合。その答えが今後出てこない予定なら……。申し訳ないですが、具体的に書き加えるよりも、気になっちゃった元の部分を削除する方がいいと思います。

 

 あまり重用でないなら、疑問を抱かないように、そもそも書かないほうがいい。

 余計なことを書かなければ、疑問は生まれません。


 その分、重用な部分、たとえば主人公の見せ場前後などを気合を入れて具体的に書きます。


 ……上手く説明できない。

 筆者の作品は、現代ファンタジーだったのですが、政治、経済、宗教、海外、マスコミなど、ガン無視しています。


 主人公が活躍するシーンだけにフォーカスしているという感じでしょうか。


 もちろん、上手く書けるなら書いた方がいいです。というか、両立できないと人気作にはならない気がします。


 でも、最初から風呂敷を拡げすぎると詰むんです。エタります。できない。


 最初の目標は低く!

 具体的に思い描ける目標を目指して下さい。


 たとえば、1日1000文字書く。とか。

 結果は二の次と意識します。

 夢はでっかく、目先の目標はちっさく。


 達成の積み重ねこそ、腕を上げる最善策!

 くらいの気概で、精一杯レッツトライ。


 でも、挑戦出来そうなら、やってみるのがいいと思います。

 筆者は、いくつか「必死になれば出来たかも」という後悔も生まれました。安全策を取りすぎた。次はもう少し挑戦したい。



 次にログラインを考えてみます。

 これも具体性がいるみたいなんです。


 ログラインは物語の背骨です。本筋です。

 船で言うなら竜骨です。


 大枠の一行あらすじ、みたいなものです。

 長文タイトルなら、だいたいがタイトルそのものかも。


「存在感ゼロのバーサーカー」は、書き始めた時点では別のタイトルでした。


「存在感ゼロの俺が、誰もが知る存在になるまで」というタイトルで、これをログラインとしていました。


 でも、これでは足りない。抽象的すぎる。

「どうやって」誰もが知るのか「誰もが知る存在」とは具体的になんなのか。

 これを書かずに本文を書き始めてしまったことで、本筋が迷子になりました。


 ログラインはしっかりと具体的に決めて書き始めないと、本筋がすぐ迷子になります。物語がフワッとします。明確にしないと読者様は「?」ってなります。「気になる」ではなく「わからん」という評価になります。


 存在感ゼロの主人公が……。

 あれ?

 これ、ログライン書いたら、完全なネタバレ。

 いやいまさらです。


 存在感ゼロの主人公がヒロインを守るため、ダンジョンマスターになる話。


 これがログラインだと思います。

 だいたい5W1Hみたいなものです。


 いつ? 現代

 どこで? 日本

 誰が? 存在感ゼロの主人公

 なぜ? ヒロインを守るため

 なにをした ダンジョンマスターになった


 これは、主人公のキャラシートと同時くらいの最序盤で一旦固定して考えた方が、ブレたり、本筋が迷子になったりしにくいと思います。


 ちなみに、いちばん重用なのは「なぜ?」のはずです。主人公には目的が必要。


 プロットを書いていて、もっと面白いものが思いついたら大胆な修正もいいかもですが……。

 コロコロ変わると進みません。というか詰みます。たぶん。


 なにを、どこまで、具体的に考えるか。

 どれだけ具体的に書くか。

 筆者はまだわかっていません。たぶん流行り廃りもあります。


 でも初心者は具体性が足りない傾向にあるかもしれません。ソースは自分。


「具体⇔抽象」トレーニング

 という、ベストセラーの本があります。

 筆者は読みかけ。ちゃんと読んで。ほんと。


 これすごく大事な気がするんです。

 ただでさえできないのに、書いていると視野が狭くなって余計にできない。気づかぬうちに抽象的すぎる表現を使っている。

 筆者の目標が抽象的になっている。気づかぬうちに、ぼんやりと人気作が書きたいとか思っている。


 自分を俯瞰して立ち位置を把握。

 書籍化してアニメ化。みたいな大きな夢は、心の内側で燃やせ。

 具体的な短期目標を立て、それを公開しよう。


 筆者は、近況ノートにこう書きました。

「どんなに上手くいかなくても今月中に完結します(自戒)」

 短期目標は公開した方がいいと思います。

 締め切りを決め、公開したほうが進みます。


 短期目標は、もっともっと具体的な方がいいです。

 たまに、毎回次回の投稿日時を宣言している作者様いませんか?

 あれは自戒のためだと思います。


 極稀に、毎回「遅くなりました」と、宣言の日をすぎて投稿する作者様いませんか?

 あれは、ギリギリ攻め過ぎかと。でも挑戦するのはいいと思います。目標を公開しないより、ずっといい。


 まとめ。

 「具体⇔抽象」トレーニング

 読もう。

 コピーしてAmazonに貼ればKindleでサンプルが読めるはずです。YouTubeに貼ると解説動画が見れるはずです。


 でも鵜呑みにしないで、自分で考えて自分で書く。


 具体、抽象って、パキッと白黒わかれたものではありません。グラデーションになっていて、どこを選ぶかです。

 センスを磨き続けるものです。たぶん。


 なんにでもあります。文章だけの話でもないと思うんです。


 全然うまく説明できませんでした……トレーニングし続けることが大切です。答えはきっとありません。ゴールもたぶんありません。


 幻想は捨て、夢と目標をもち、進みます。


 次は、アイデアについて書きます。

 これも具体性というか、具体、抽象の話です。

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