第4話 キャラ?

 キャラクター、それは、ウェブ小説でいちばん大事なもの。たぶん。


「存在感ゼロのバーサーカー」では、主人公の名前から考えました。

 みなさんは、どこから考えますか?


 筆者は、名前辞典とにらめっこして「主人公っぽいな」と思ったのが「透」だから「存在感ゼロ」と、連想ゲームをしてキャラを作りました。


 名前も大切です。画数が少ないほうが見やすいです。特に1文字目。筆者の中では「転生したらスライムだった件」の主人公が転生する前の名前が最高です。


「Re:ゼロから始める異世界生活」の主人公も「とある魔術の禁書目録」の主人公も画数少ない。


 名作の真似をしよう。読みやすく、呼びやすく、同名の読者様は少なく、画数も少なく。

 超有名作とまったく同じ名は、超不利。読者様が違和感を抱かないことを優先します。


 とりあえずこうやって、とっかかり(べつに名前が最初でなくてもいい)を考えたら、キャラシートを書いていきます。

 主人公は特に綿密に。

 いちばん大切だから。


「らしさ」と「ギャップ」がいります。

 存在感がないなら、きっと女の子と付き合ったこともないだろうな。とか。名は体をあらわすから「透」なら見えもしないんだろうなとか。


 なのに、豪快に躊躇なく戦う。

 この「なのに」が大切です。ギャップです。


 それから関係性も大切です。

 真逆のキャラが必要です。


 なんでかというと、キャラを立てるために、キャラ同士の対立シーン、衝突シーンがある方がわかりやすいから。

 というか、差異がわかるシーンがないと、みんな似たようなキャラに見えてしまうから。

 もっと言うと、物語とか、バラエティとか、人間同士が織りなすものですよね。それが面白い。


 存在感がないのに、豪快に戦うヤツだと読者様にわかりやすく伝えるため、真逆のキャラが必要です。


 筆者はあまり上手く書けませんでしたが、読者様に感情移入していただくためには、どんなキャラなのか、早くわかりやすく伝えるのがいいはず。


 伝えるためには、衝突シーン、対立シーンを見せるのがいちばん?

 でも、鬱展開は危険です。鬱展開があったらウェブ小説じゃない。どうしてもやるなら、ちょい鬱程度に留めるべき。異論は認める(ネットスラング)。


 強烈に衝突するのではなく「真逆やん」と思えたらいいです。


 自作で最初に出てくる真逆キャラはヒロインでした。

 豪快に戦う主人公に対して、ヒロインはほとんど戦う力がありません。家事が得意な支援魔法使いです。できることが真逆のキャラです。


 雑に言い方を変えると、主人公はスポーツ万能で、ヒロインは運動オンチです。


 これも1ページ目で伝えられたら良かったのですが、あまり上手くはいっていません。


 この「真逆」には、いろいろ種類があります。

 ヒロインはできることが真逆。

 佐々木というキャラは、性格が真逆。


 主人公は、感情があまり表に出てこないキャラです。

 佐々木というキャラは、ポロッと感情を口にする性格。のつもり。

 主人公はよく、口より先に手が出ます。

 佐々木はよく、手より先に口が動きます。


 こうやって考えて、そして伝わるシーンを書くのがキャラを立てることの第一歩だと思います。


 えーと、抜粋しようにも全然うまいシーンがありません。

 できれば名作から探してみてください。


 いちおう21話の主人公のセリフから。



「明日は訓練ルームにでも行くか?」

「透さん、デートしませんか?」

 ……デートって、あれか、買い出しでも訓練でもないあれか。どれだ?

 映画でも見ればいいのか?



 これは、戦闘に意識が向いているらしき主人公と、普通の感性で話すヒロインとのやりとり。


 こんな感じで主人公は驚き戸惑うだけですが、でもコレがキャラを立てるための対立です。

 別方向を向いています。訓練とデートは真逆みたいななにかのはず。


 これもギャップです。

 主人公は強いのですが、まるで女性に慣れていません。

 戦闘に関しては器用なのに、恋愛面だとすこぶる不器用。というギャップ。

 ……伝わってないかも。つ、伝わっていてくれ。


 たぶん、しっかり決まっていないと難しいです。頭の中でフワッとした考えのまま書くと、筆者の二の舞いになります。


 いかにわかりやすく読者様に伝えるかが課題です。

 キャラシート、びっしり、じっくり書きまくってから本文を書こう。

 筆者はキャラシート、らくがき帳に手書きです。結構雑です。よくない。ちゃんとして(自戒)


 えーと。

 こういった対立や衝突を積み重ねて、キャラの魅力を伝えるのがいいと思います。

 あと、外連味も大事。


 それから見せ場を作ることです。

 ルパン三世の……侍(ほかの作品のキャラ名を書いていいのかわからない)は、斬るシーンを期待されるキャラです。こういう。「見たい」と思わせるなにかが必要です。


 自作の主人公は戦闘が見せ場のキャラでした。

 ザマァとか人気ですよね。でも一回きりだと、それが終わったら読者様は離脱します。

「これは主人公の見せ場が来るぞ」と定期的に期待が持てると面白いです。論破シーンが見せ場のキャラとかもいますね。


 あ、口調も書きやすくするために大事です。これ先に書くべきでは……。

 まあいいか。

 一人称と二人称を変えることで、誰のセリフかわかりやすくします。


 自作の一人称羅列してみます。

 俺、私、僕、オレ、自分、一人称を永遠に言わない。ボク、妾、私、言わない、ローズマリーちゃん、言わない。

 一人称がちゃん付けの変なのがひとり。


 言わないキャラも考えたほうが、キャラは立つと思います。主要人物全員考えておくのおすすめです。


 二人称は、結構状況で変わってしまいましたが決めていたキャラもいます。

 リッサというキャラの二人称が「お主」

 女神様は「そなた」


 これは、キャラシートに書いたほうがいいです。その方がブレません。しかも書きやすくなります。

 筆者のキャラは、ちょいちょいブレてます。筆者のちょっとした精神状態で簡単にブレてしまうんです。

 なので、ちゃんと前もって決めて書く。


 あとは……物語って、ずっと同じメンツが出ていては読まれなくなります。

 それもあって、設定で限度文字数がなんとなく決まってしまいます。


 長編って分断シーンが必ずあります。

「ONE PIECE」の……主要キャラが方向音痴なのは、筆者視点で見れば、ことあるごとに分断するためかと思います。


 仲間がいる長編冒険ものには、方向音痴は必須みたいななにか。

 あと、6人以上のパーティなら、無口もいたほうがいいかもです。全員喋ると大変です。

 でも、主人公が無口は難易度高いです。筆者はやろうとして挫折しました。


 まとめてみます。

 ブレないために、キャラは作り込むべき。

 口調は一人称、二人称も決めておく。

 ギャップが必要。「戦闘」や「問題解決」など見せ場として期待される要素が必要。


 正反対のキャラとの対立シーンがあるとキャラを立てやすい。なので、性格だとか思想だとか、できることなど、いろいろな部分で正反対のキャラが複数必要。

 それから、ずっと同じメンツが出ずっぱりは危険。分断されたり、別行動の理由も用意。


 最初は、極力、設定を削って、キャラの人数も不必要に増やさない方がいいかと思います。

 読者様の覚えることをやたらと増やすのは酷いです。エンタメじゃなくなってしまいます。

 言うは易く行うは難しですが。


 最近の読者様は、どんな主人公が見たいのでしょうか?

 知りたいです。


 もし、ここに書いたことすべて「そんなんあたりまえでしょ、やってるよ」という方がいたら、キャラをもっともっと多角的に深堀りするのがいいと思います。


 好きな食べ物を考えるのではなく、好きな食べ物を食べたときのリアクション、食べられなかったときのリアクションを考える感じ。


 このキャラがバンジージャンプをしたらどう反応するか、一緒にバンジーするのがコイツなら? ソイツなら?


 普段階段を降りるときの動きはどうで突き落とされたらどう反応するかとか。

 キャラを、現実にいそうだけど、ちょっとカッコよすぎ。ちょっとかわいすぎ。というレベルの人間にしてみる。


 筆者はいまのところ、ここまではできないです。これからやってみよう。レッツトライ。


 次は、具体性……。

 グダグダになりそう。

 レッツグダグダトライ。

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