二十三年 十月 後の月
「
旧暦八月十五日の月は「仲秋の名月」と呼びますが、それから一月経った旧暦九月十三日の月を「(仲秋の名月の)後の月」と呼んで、お団子ではなく枝豆や栗を供えます。この八月と九月の月はセットで尊ばれ、片方見逃すと「片見月」と呼ばれて、みんなに苛められたそうです。(一部分、嘘が混ざっています)
鉄棒の影黒々と後の月
秋の月は煌々と輝き、公園の鉄棒は、くっきりとした影を地面に落とします。夜風は冷え冷えとして季節の移ろいをしみじみと感じます。没句。
木星と並ぶ今宵や後の月
2023年の後の月は木星と並ぶ瞬間があって、とても見応えがありました。水星,
金星、火星、木星、土星の惑星はとても明るくて夜空を賑わせてくれます。今年、2024年の「後の月」は十月十五日です。その二日後の満月、十七日は今年最大のスーパームーンです。今年一年で一番大きく見える月、即ち今年一年で一番地球に近い月です。月の出は東京で15:48、月の入りは03:52。没句。
☆☆ 残業の珈琲甘し後の月
いくら月が綺麗だとしても、大抵の人は「月なんぞ見てられるか-」と仕事に家事に追われていることでしょう。わたしの前職もそんな職場でした。冷めると珈琲って甘さが出しゃばってくるんですよね。でも淹れ直す暇も無いし。人選。
空爆で消えた校舎や後の月
戦争が終わらないというニュースを見て作りました。この句は提出していません。
この上なく酷たらしい惨状を十三夜の月が照らしている。言葉になりません。
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