二十三年 九月 ウォーキング中に

 お題に添えられた写真は、マンションが立ち並ぶ団地の中のけやき並木の坂道です。欅はすっかり色づいて、道端に黄金色の落ち葉が散っています。(さあ、秋の句を詠め!)ということなのでしょう。今なら分かります。ところが,、当時のわたしの詠んだのは、元気な夏の一句。なぜかは自分でも分からない。



☆ 白き靴朝新しき砂を踏む


 季語は「白(き)靴」です。だって「ウォーキング中に」って言うから、新しいシューズで夏の朝日を浴びて走り出すのかと思ったわけですよ。「なんでだよっ!」夏井先生の怒り顔が目に浮かびます。人の話は最後まで聴こう。そしてお題写真をよく見ましょう。並選。残念。


☆ 学び舎へ登る坂道木の実降る


 今度こそ秋の句です。気の向くままに作っています。季語は「木の実降る」

 わたしの通った大学は東京の靖国神社の近所で、九段坂という長い坂を登り切ってからまたすこし下った辺りにありました。地下鉄東西線の九段下駅ではなく、JR総武中央線飯田橋駅から行こうとすると今度は急勾配のアップダウン。朝一番の講義が辛かったものです。ウォーキングというよりはランニングで通った坂道には立派な街路樹が植えてありました。ドングリがあったかどうかは覚えていません。並選。


二句とも並選だとちょっと凹みます。二句人選が目標です。

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