ほら、ここでジャンプして逆方向に意識流したらすっごい飛ぶ!
ミハエルは変態的な動きを習得できていた。
「ほら、ほら、ここでジャンプして逆方向に意識流したらすっごい飛ぶ! これで移動すると壁抜けられるわ 全然痛くもなアーーーーーーイ!!!」
ミハエルはアーーーーーーイ!!!をかけ声として変態的動きをどんどん習得していった。
そして、彼が変態的動きを習得するたびに仮想世界がちょっとずつマギマギになっていった。
「あの……これ以上世界壊すのや、や、止めてくれませんか! 他のプレイヤー大人しくしてるのになんで……」
世界をマギマギにするたびになんか管理者ぽい嘆きの声が聞こえる。
「いやサリサは大人しくないでしょ」
さゆはそう反論する。あのホワイトライガーがそんなわけない。一人でいる時のいたずら猫みたいに暴れているはずだ。
「半竜だって腹の虫治まってないだろうし。治まらなくしたのわたしと息子さんなんだけど! てへぺろ!」
「これっジャンプしてぇこっちに足一歩ずらしてぇ逆方向にすべればぁ壁すり抜けてぇアーーーーーーイ!!!」
壁抜けして戻ってきたミハエルがほっぺに楓のマークを作ってきた。
「殴られたアーーーーーーイ!!! 壁抜けで着替え中の冬華と着替え中の陽夏思いっきり見えた!」
「やっぱり。管理人さん~半竜ももうすぐ大暴れするよ~」
「でもアーーーーーーイ!!! 中にこう空気に向かってキックすると動き新しくなるの発見したよ!」
「おお~新発見!」
「あの……お願いします……大人しくして……しくしくしく」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「妖怪じみた動きしやがって……ミハエルさん。
もっと殴らせろ……。
ていうか向こうの方でも悲鳴上がってたわね。
ここから壁抜けで去っていったけど壁抜けの先が陽夏ちゃんの部屋だったようね。結構すごい悲鳴だったけれど。まあミハエルがアーーイ! って言いながら壁から現れたらびっくりするわよね。
わたしだって正直心臓1秒止まったもん。それにミハエルさんがアーーイ! アーーイ! する度になんか空も教室もマギマギになってるし」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「ミハエルさんなのかな? だよね。
いやあ、わたしが騎士の演劇スタイルでいた時もアーーイ! アーーイ! うるさかったけど空飛びながら壁抜けなんて見たことないよ……。
早く会いたいって思っていたし叶えてくれたのは嬉しいけど、もっと普通に会わせて……。
はぁ他の学生がちらほらやってるみたいにミハエルさんとイチャイチャしてご飯食べたいな。でも今のところアーーイ!!! だもんなあミハエルさん
わたし正直心臓3秒くらい止まった気がする。それにミハエルさんが壁抜けしてから世界がなんかおかしい……」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「ここの制服は、いまいちね。
こういう学校とか行ったことないし学校生活とやらをすれば女の子度あがるかなあって、しばらくしてみたけど学生だからって貞淑度が上がるわけじゃないんだね。
学生=貞淑度じゃあないっぽいね……。
なんかミハエルも壁抜け覚えてたり学生生活楽しんでるようだから、わたしも学生生活楽しもうかな」
サリサの思う学生生活:壁抜け で固定された瞬間である。
だから制服着てる野郎は全員壁抜けできるとサリサは判断するようになった。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「おっこうやってアーーイ!!!した後に空中でしゃがんでもう一度アーーイ!!!したら永遠に空中飛べるよさゆ、霊波動で飛ぶ必要性すらないわこれ」
「おおーでも見てるとちょっと動き大変そうね~
霊波動で飛んだ方が楽そう」
「確かにね。ちょっとしんどいかも」
奇妙な動きをしつつミハエルは同意をしめした。
諦めたのか管理人ぽい声は聞こえなくなっていた。
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