ルシファーみたいな自分で自分を育む事をしない奴は内側から叩けばいいのさ
「ルシファーは相手の力を吸ってばかりいる。自分で自分を育む事をしない奴は内側から叩けばいいのさ
という君の意見には同調した。確かにその通りだ」
桜雪さゆシールドにそう話しかける。
「でもさ。わたしも乗っていてなんだがアレひどいよね~。
びっくりしたまま、なんか途中まで
さゆが長々といきなり続ける。
え~、という言葉と共に。
「呪禁道:【念(情報)をエネルギーに変えるのが基本】不幸を禁じる事が本義。
相手を恨むことでもなく、幸せを強引にもぎ取ることでもなく、悲しみの連鎖を断ち切ることこそが正道の目的。
目に見えぬ不幸の種を全て断ち切ってしまえば、結果的に幸運とはいえなくても人としてまともな状態が訪れる。
それが目指す道。
【いたいのいたいのとんでけ~!】は基本にして最大の呪禁道である。
このような原理から、術の名称、術式や動作に決まったものはなく、言葉も動作も発生する前、つまり心の中で思った時点(または”思った瞬間を起点として時間を巻き戻って発動”する
よって、凶悪な心を持つ者が呪禁を使うことは極めて危険。
バックファイア(人を呪わば穴二つ)がすごいが、あらゆる過程を無視(失血死、焼死、溺死などの過程抜きで)して、相手の死を何の脈絡もなくいきなり実現させる事もできる。
これが一番分かりやすいのは防御の呪禁。
呪禁は物理法則を完全に超えた術
(神が扱う術だから当然だが)
であるため、まっとうで高尚な念やとてつもない怨念で貫く場合を除いて、
{呪禁師には念を込めにくい物理攻撃は効かない}
呪禁師は、「気、霊気、妖気や魔力などを伴わない」物理現象に対しては完全に無敵である。
歴史上、原爆の爆発にさらされてなお無傷だった人の種明かしはこれである」
じゃじゃ~ん、と言いつつ桜雪さゆが言い終える。
ミハエルは戸惑いながら、
「そ、それわたしも呪禁使いだから分かり切ってるんだけど……、何このダンジョンのスケルトンにでも説明してたの? それともこの仮想空間作ってる奴に呪禁でてめえのヴァーチャルワールド強制終了するぞ――って宣戦してんの?」
スケルトンの生け捕りが目的なので剣は使わず素手での取っ組み合いてある。
他愛ない話をしながらスケルトンを捕まえた。
「ヴァーチャルワールド強制終了するぞ――って宣戦するんなら半竜と手を結ぶじゃなーい。わたしたち3人で呪禁行えば一発だしー」
「出雲君が居れば1人で呪禁――
「そりゃあそうだけどさー。
わたしや息子さんは天の上に行けば会えるけど、スキル100~とか騒いでるアホーが出雲さんに会えるわけないじゃん。
出雲さん別天津神並に強いもん。半分しか神じゃないのに。
出雲さんよりざこっちいし前もわたしオッスキュン(日本武尊、おうすのみこと)地面にキスさせてあげたし。
旅人を装った日本武尊を快く迎え入れた後にだまし討ちに気づきつつも彼の良心を信じて無抵抗を貫いた挙句命を落としてしまったけど、手を出していれば一撃で惨殺されていたのは出雲建ではなくオッスキュンだって」
「あんまオッスキュンいじめるのやめておきな。怒るぞ~彼」
「いつも怒ってるって。わたしと相対する時。かわいいオッスキュン」
「そろそろ帰るか新しいミハエルも捕まえたし」
ミハエルは捕まえたスケルトンを見てそう言う。
「は~い」
スケルトンを主人公とする。
(そう、ルシファーは”術にかけた者のエネルギー”を吸う。
ならば”ゲームを徹底的に破壊してゲームを内側からバグらせる”
そうすればバグを吸い取ったルシファーもバグってしばらく機能停止にできる)
桜雪さゆシールドも水鏡冬華への仕打ちもソーユー事だ。
さゆが耳打ちしたのはソーユー事だった。
恋愛ゲームのヒロイン役の立ち位置にいた水鏡冬華がその策略の犠牲者になったという流れだ。ヒロインを爆殺する恋愛ゲームなんてバグっているから。
「ふふ……その試みが面白いから手を出さず見ているんだよ、さゆくん(キランッ☆ミ)
ルシファーが出てくるなら神の戦い以外で下界に手を出してはいけないってルールの外だからね(キランッ☆ミ)
僕も剣を振るえるんだよ。
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