高難易度ゲームは異世界だった!貴族のロリ娘は王都で俺と結婚したいらしい。イマイチ乗り気じゃないんですけど。先回りしてイベントをクリアしたら主人公が怒って攻撃して来た
第69話 試験官室でのやりとりは、おれのことを褒めまくり!
第69話 試験官室でのやりとりは、おれのことを褒めまくり!
「454はすごいな。全ての試験で満点だ」
エレキュシガルがカイトの答案を見て、目を丸くする。
「ふむ。すばらしいのう」
伝説の賢者バロネスが、白い顎髭を撫でながら頷く。
「バロネス殿の作った問題を全て満点で回答するとは、大したものだ」
再度、エレキュシガルがカイトを感心する。
「全ての回答で模範解答を出している」
べたぼめだ。
454はカイトなのだ。
彼はゲームでも同じ問題を解いている。
もちろん何度も、回答を間違えて入学失敗しているが、何度も失敗とリセットすることで模範解答に辿り着くことが出来た。
「それにしても、この452もすばらしい」
次にエレキュシガルがべたぼめするは、452はフィーナだ。
「特に、王国数学特論の問題では、これまでにない回答を叩きだしているようじゃな」
バロネスは答案を見ながら嬉しそうに目を細めた。
「452の模範解答に比べ、454の回答はめちゃくちゃだが、全く新しい理論で難問を解いている。そこがすばらしい」
バロネスは新理論の発見に喜んでいた。
「これで、魔導の新しい可能性が導かれた。こやつは誰なのじゃ?ひー!ひー!」
と、フィーナを自らの弟子にしたいとまでいう始末だ。
「まあ、おちついてください。賢者バロネス」
じじいのくせして、若者の様に興奮し気勢を上げるバロネスを、落ち着かせるエレキュシガルだった。
科学や魔導のことになると子供の様に無邪気な好奇心を発揮する子供の様なじじいだ。
ちなみに彼をプレイヤーに選ぶと、初期状態から上位クラスの賢者として戦える。
得意の魔法でモンスターをぶち殺すぞ。
ただ、年寄りだから伸びしろは無い。
ほぼほぼゲーム内の全ての魔法が使えるので、色んな魔法を試すために彼をプレイヤーとして選ぶ人が多い。
「452は竜言語の試験でも素晴らしい成績を上げている。特に聴き取り試験では、思念を使って竜と会話していた」
フィーナのことを褒めまくる二人。
そこに試験官のアロセリアが、ギョロ目を光らせながら現れた。
「452はフィーナという魔導士、454はカイトという魔導士です」
「ほほう」
バロネスが興味深そうに声を上げる。
アロセリアが二人の身体的特徴を述べた。
「あの、争っていた中の二人か」
エレキュシガルが思い出した様に言う。
「確かにあの二人は、なかなかのオーラを発していた」
エレキュシガルが頷く。
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