第68話 筆記試験完了!ワクワクの結果待ち!

「でわ、筆記試験を始める~!」


部屋に集められた総勢1000名の受験生。


試験官の掛け声とともに、全員が机の上の羊皮紙に、ペンを走らせた。


かっ、かっ、かっ


静寂の中、書きつける音だけが響く。


「ううん」


頭を抱えるアオイ。


「うとうと……」


居眠りしているエミリア。


「……」


黙々と問題を解くフィーナ。


そして、俺。


ま、楽勝だわな。


ゲームで出てきた問題と同じだ。


「では、終了!」


試験問題の羊皮紙が集められる。


一時間の試験は終わり、部屋から出された。


「難しかったですう!」


アオイがため息をつく。


「全然わからなくて寝てたわ。夢でイケメンの戦士と戯れていたの」


顔を赤らめるエミリア。


「フィーナはどうだった?」


「……人の心配より自分の心配したらどうだ?」


「ああ」


フィーナ、難しかったのかな?


やだな。


こんなとこでお別れなんて。






「今回の受験生は面白いものが多いな」


試験官室で回答を見ながらエレキュシガルは呟いた。


「特に、452と454ですな」


相づちを打つのは緑のローブを着て、頭にとんがりぼーしの賢者。

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