第15話 魔導士か戦士か!?どちらを仲間にする?やっぱ可愛い女の子でしょ!

「何だてめぇ!」


筋肉モリモリの戦士ボルタが俺を睨みつけた。

フィーナにエロいことをしようとして、俺に邪魔されたのに苛立っている。


「よかった……」


迫られていたフィーナはほっと溜息をついている。

黒い髪を腰まで伸ばし、前髪を垂らしている。

逆三角形の形のいい顔に、大きな黒い目。

スリムだが出るとこは出ているスタイルのいい身体は、チャイナドレスみたいにセクシーな黒い衣装を着ている。

そんな容姿とはかけ離れた低い声が逆にいい感じだ。


「さてと」


俺はこれからこの二人のどちらかを選んで仲間にしなければならない。


名前:ボルタ

年齢:26歳

レベル:20

体力:512

精神力:315

攻撃力:311

防御力:241

幸運:56

素早さ:105

職業:戦士

装備:鉄の斧、漆黒の鎧

スキル:唸り落とし、大盾、挑発


名前:フィーナ

年齢:16歳

レベル:16

体力:118

精神力:522

攻撃力:36

防御力:67

幸運:106

素早さ:277

職業:魔導士

装備:魔導士の杖、魔導士のローブ

スキル:エクスファイア、スノウホワイト、サンダーボルト


戦士を選ぶか、魔導士を選ぶか。

単純にステータスを比較すれば戦士であるボルタに軍配が上がる。

実際、ゲームではボルタを仲間にした方が、今後の展開が有利だ。

そして、俺は直前までそのつもりでいた。

だが……


「迷う」


フィーナの白い太ももと、翳をはらんだ可愛い顔を見ていると、心が揺らぐ。

声もいい感じだし、良い匂いがする。

ゲームではそう言った体感要素が無い。

だから、迷うことなくボルタを選んでいた。

だが、生身の物体として目の前に現れたフィーナを見ていると、俺は……


「か弱い女の子に手を出すなんて最低だな!」


俺はボルタに切り掛かっていた。


「てめ!なにすんだ!」


斧で応戦するボルタ。


キン!

ガキン!


二合、三合、斧と剣で戦う。


お互い一歩も引かない。


「うお!」


ボルタの勢いある一撃に俺は、バランスを崩した。

そこを、見過ごすことなく、ボルタは巨力な一撃を振う。


その時、


「エクスファイア!」


巨大な火の玉に包まれたボルタは、断末魔を上げ、死亡した。


「ありがとう、フィーナ」


フィーナが俺を援護してくれた。


「……」


彼女からの無言の支援は、俺の気持ちを揺るがす。


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