高難易度ゲームは異世界だった!貴族のロリ娘は王都で俺と結婚したいらしい。イマイチ乗り気じゃないんですけど。先回りしてイベントをクリアしたら主人公が怒って攻撃して来た
第10話 ムカつく奴らに復讐を!そして、俺は村を出る!
第10話 ムカつく奴らに復讐を!そして、俺は村を出る!
俺を呼んだのはこの三人。
ポンタ、
チータ、
カンタ、
だ。
村長の息子たちで、何と三つ子だ。
三人とも丸々と太っていて、おかっぱ頭だ。
村長の息子だけあって、村の中ではいばっている。
「俺たちの縄張りに勝手に入るんじゃねぇ!」
ポンタが俺の肩を叩く。
俺はふら付いた。
ムカつくが、今のポンタと俺だと戦ったら負ける。
それに、あちらは三人だ。
確かゲームでもこんなイベントがあったのを思い出す。
そして、あることを思い出した。
この村を出るための方法の一つを。
しかし、あまりやりたいとは思わなかった。
ゲームでは、所詮、仮想現実なので躊躇しなかったが、ここはある意味現実だ。
「おらおら!」
チータが俺の尻を蹴りつけた。
カンタがふらつく俺の頭をはたく。
「くっ……」
体力が減るのを感じるとともに、怒りも増してくる。
こいつらももちろんプレイヤーとして選択できる。
この三人でゲームをクリアしている人の動画も観たことがある。
典型的モブキャラのこいつらが『ゼノングランドクロッセオ・背徳の少女たち』において、ハーレムを築き、ハッピーエンディングを背徳の少女たちと迎えたことに、俺は怒りを感じた。
「へへへ!」
ばか三人兄弟は、俺に小便をかけながらヘラヘラ笑っている。
「うう……」
殺せ!
俺を殺せ!
だから、俺は村を出るために、こいつらに犠牲になってもらうことにした。
◆
「きゃあああああああ!」
「うわあああああああ!」
その夜、村長の家が火に包まれていた。
俺は炎の前でにやけていた。
放火したのは俺だ。
あの三兄弟は今頃、丸焼けだろう。
当然の報いだ。
「早く、火を消せ!」
誰かが叫んでいる。
村中、混乱に包まれていた。
この混乱の中、俺は皆の目を盗んで、村を出る。
俺は自分の犯した罪を、償うために魔王を倒す旅に出る。
「ごめん、父さん、母さん、そしてメイア……」
ゲームでのカイトのセリフを俺はそのまま呟く。
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