第2話
美々と広木は職場の先輩後輩の間柄だ。入社したばかりの広木がアサインされたチームの座席の、通路を挟んだ先に美々のチームがいた。
メンタル的に追い込まれると、誰と何を話していても全て自分に落ち度があるように感じてしまう。広木も深夜に上司に怒鳴られる夢を見て目が覚めたり、その足でコンビニへビールを買いに出掛けてしまうので、朝早く起床して出社することが出来なくなってしまった。その様な状況を抜け出すには何かきっかけでも無ければ難しいことは実体験からも容易に察することが出来た。
そうしたことから美々の気晴らしにでもなればと声を掛けたはずが、背中を撫でる様に両手で押していると美々も心地好さそうに艶のある吐息を漏らす。
「やはり肌に触れたのが良くなかった」そう認めつつも美々を仰向けにさせて顔を近づける。目を閉じる美々の唇を覆うと、美々も舌を絡ませた。片方の手は上着とスポーツブラ越しに指先で乳房の尖端を探り当てるように手を添えていた。
思い返せば美々とオフィスですれ違う際、「隠れ巨乳なのではないか」という疑惑を抱いていた。「今日は何もしない」と意気込んでいた自分は何処へ行ったのやらと広木は思う。キスを続けながら片手で捉えた乳房の想像以上のボリュームと弾力に圧倒され、堪らず対面してみたくなる。
美々が喘ぎ声を漏らすのをGOサインだと受け取り、一気に上着の裾とスポーツブラを捲し上げると、まるで苺大福の様な、色も形も完璧な乳房が露わになった。
夢中でその先端を吸うと美々が広木の肩に手を掛け腰をくねらせながら声を上げる。無意識に下半身に手を掛けようとしたところ、無言で激しく首を振る美々の表情に我に返りながらも、レギンス越しに美々に触れると股間はたっぷりと湿り気を帯びていた。
「美々さんの口でして欲しいんだけど…」
「私上手じゃないよ…」
「構わないよ」
広木がデニムを下ろすと、美々はこちらを一瞥して、僅かに歯を立てながらもそれを咥えて頭を上下させた。美々のロングスリーブとスポーツブラを剥ぎ取る。そしてトップレス姿の美々を虚ろな眼差しで眺めながら思い切り口の中で果てた。片方の手で美々の形の良い乳房を指先で触れながら間の抜けた様子で広木はしばらくその場に佇んでいると、辺りはすっかり明るくなり始めていた。
夜が明けて既に始発が動き始める時間帯であることを認識した広木と美々は、前方の座席へ移動して車を出した。美々は平静を装うように普段よりも少しハイテンションに職場の共通の知人の話をした。
合流した地点まで美々を送り届け、自宅に帰宅した時は午前7時に差しかかろうとしていた。床につき、美々の裸をぼんやりと思い浮かべながら、昼過ぎまで意識を失う様に眠った。
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