登場人物名鑑①

☆登場人物紹介★



イミテーション:本名吉田健太郎。全く何の説明も無く生前に彼がプレイしていたゲーム『カオス・スペース』に酷似した世界に『吉田健太郎』として生まれ変わっていた不幸な奴。前の世界では知る由も無かったが信じがたいほど強固な精神をしており、更に過酷な経験を積んだことによりもはやどのような事が起きようとも『諦めることができない』。その精神も相まって常軌を逸した訓練にも耐えきり、人知を超えた身体能力を得ている。一瞬で脱力し、一瞬で力を爆発させ、稲妻と同等の速度で動く『雷鳴歩』により、ありとあらゆる存在を粉砕する。『コピー』の異能を持ち、現在ストックしてある異能は『破壊』、『加速』、『探知』、『強弱』の4つである。神の欠片たる『闇』を千歳と共有して体に宿しているが、宿っている部位が心臓でない事と健太郎の『魂の力』が小さい事により、出力は低い。彼の目的は死なずに表舞台から消える事と、『舐めた事』をした教団に報復をする事だ。正史では完全に自我を破壊された自立式の肉人形と化し、千歳の従者として徹底的に調整を施された後に千歳へとあてがわれた。殴られ、蹴られ、幾千万の罵詈雑言を浴びせかけられても決して何も言わず、ただ与えられた命令を遂行すべく千歳に仕え続けた。千歳の代わりにどれだけ体を汚されようとも眉一つ動かさなかった彼が唯一その無表情を崩したのは、最期の最期で仕えるべき主に否定されたその時であった。



鳳凰院千歳:鳳凰院コーポレーション社長の一人娘。傲岸不遜で、誰に対しても高圧的な態度で接するお嬢様。イミテーションと瓜二つの容姿だが、両者に血縁での接点はなく、完全に偶然である。金以外に興味のない父と、機械的な受け答えしかできない使用人しか周りにいない環境で育ち、健太郎が根気よく関わっていったために正史ほど破綻してはいないが、愛されぬ環境は確実に彼女の精神を蝕んでいる。『破壊』の異能を持ち、内に宿る闇の出力の強さからくる無尽蔵ともいえる破壊エネルギーを衝動のままに振るう。健太郎と違い左肺に闇が宿っているのだが、『魂の力』が大きいため問題なく力を引き出せている。正史では健太郎と共に心臓に闇の力を宿し、中盤の最終局面で健太郎の心臓を抉りだして闇を奪い完全態となって襲い掛かってくる。しかし唯一寄り添ってくれた従者を殺して得た力をもってしても主人公には届かず、縋りついた教団に心臓ごと欠片を奪い取られ、ありとあらゆるものへ呪詛を吐きながら死んでいった。



鳳凰院敏明としあき:鳳凰院コーポレーション代表取締役社長。現44歳。裕福な家庭で育ったものの両親が共働きで関係性が薄く愛情を知らぬまま育った。その上関係性を再構築しようとした矢先に両親が事故で死亡。莫大な遺産を得たがそれを目当てにした親戚や関係者が彼に殺到した。失意のどん底にいるにもかかわらず、誰も慰めの言葉どころか金の無心しかしてこない。逃げるように家を出た彼は自分だけの城を築くべく会社を築き上げたが、今までとは比較にならない程の者たちが金をたかりに群がり、ついに人間というものを完全に信用しなくなった。その考えの果てに金だけは不変であると考えた彼はただ只管に金だけを求め続けた。足りぬ愛を、信頼を補うように。27歳の時にとある会社を買収時におまけとしてついて来た令嬢と気まぐれに籍を入れ、翌年に千歳が生まれた。病弱で、口減らしとして送り出された彼女は出産に耐えきれずに死亡。しかし、敏明は眉一つ動かさなかったという。正史では殆ど出番がない。物語後半で千歳が死亡と同時に鳳凰院コーポレーションが『教団』と接触している事が突如として発表され株価が急激に下落。会社は倒産し、その遺産の数々は『教団』の息がかかった企業や支援団体に配分された。ゲーム本編では会社の倒産までしか書かれていなかったが、後日設定資料集でアサシンに秘密裏に殺害されたことが小さく記述されていた。



チワワ:本名犬飼一二いぬかいいちに。貧乏な母子家庭で育ち、敵しかいない幼少期の過程で2人の仲間と出会い、以来3人でずっと一緒にやって来た。『加速』の異能で高速移動して敵を攪乱し、その隙にシバイヌやポメラニアンが仕留めるという戦法を取る。正史では健太郎が出会うときに見せしめで殲滅された『ドッグハント』に抵抗空しく暴行され、その直後に教団に拉致。元よりあった負の感情が『闇』を埋め込まれたと同時に加速度的に高まり、物の数年で闇の者と化し、物語後半序盤で主人公たちに襲い掛かり、その呪われた生に幕を閉じた。意外とさっぱりした性格をしており、物事を引きずらない。



ポメラニアン:本名斎藤綾子さいとうあやこ。親は無く、物心つく頃から劣悪な孤児院で育ち、荒んだ幼年期を過ごした。6歳の頃に孤児院が火災で焼失。家なしとなった彼女は路地裏をさすらい、同じような見捨てられた仲間と出会い、そして悪魔に見初められた。荒んだ幼少期の記憶は大人になった今でも彼女を苦しめており、すぐに頭に血が上るのは十中八九過去の影響である。正史での結末はチワワと同じ。『探知』の異能を持ち、生きた人間レーダーの様に敵味方の存在の探知し地形の把握など、探知できる対象は多岐に渡る。もっぱら後方での指揮がメインであるが、必要に応じて前線に出ることも厭わない。



シバイヌ:本名リリー・Lライトニング・ウェストノブリス。家での圧力に耐えかねた母に連れられて方々を彷徨い、その果てに元の生活とは比べ物にならない程に落ちぶれた裏路地にたどり着いた。もとより体の弱かった母親は裏路地にたどり着いた時には既に虫の息であり、程なくして力尽きた。助けてくれた唯一の肉親が消え去り、途方に暮れている時に2匹の野良犬と出会い、以降ずっとで3匹でやって来た。暗闇しか見えない人生に突如として全てを破壊しながら現れた悪魔に心の底から心酔しており、彼の命ならば何をも賭して成そうとする。ちなみにだが、海外には『ウェストノブリス・インダストリ』という大企業がある。正史での結末は上記の二人と同じ。『強弱』の異能を持つ練り上げられた戦士であり、物腰の弱い穏やかな性格からは考えられない程近接戦闘能力は高い。必殺のドロップキックは重戦車を一撃でひっくり返す。盾を得た事により打たれ強さが上がり、不沈艦めいた耐久性を得た。



プードル:本名小柳こやなぎみみ子。両親は黒い者の自爆テロで亡くなっており、以来祖父であるみみ蔵と2人暮らしをしている。彼女の異能『付与』によってただの布の服であっても鎧並みの強度を得る事が可能で、ゲームではどんな服装でも付与を施せるので好きなように着せ替えが出来た。正史では健太郎が来た日にじつはみみ蔵は暴行され、その傷が祟って後日死亡している。それ以降一人で服飾店を開こうと努力していたのだが、前途多難で本編開始時点でも叶わなかった。本編開始の序盤のサブクエストで彼女の依頼『付近に怪しい人がいる』をクリアする事により、ようやく服飾店を開くことができ、その最初の仕事(防具強化のチュートリアル)が始まるのだった。祖父が悪魔に魅入られた事でなし崩し的に『保健所』に入る事になった。はじめの内は泣き言を言っていた彼女だが、今ではまんざらでもなさそうである。恐らく面食い。『保健所』の構成員の例に漏れず、弱腰に見えて近接戦闘能力は高い。殴りかかってきた相手の手首を制し、背中から叩きつけて背骨を折るのが得意。この世界での初仕事は健太郎たちの着るスーツであり、命を預かる身として凄まじく気合が入っている。



トサケン:本名小柳みみ蔵。『小柳服飾店』のオーナーであり、様々な衣服を手掛けてきた玄人職人だった。しかし気難しく、気に入った人物からのオーダーでなければ絶対に服を作ろうとしないので、次第に客足が遠のき、ついには店を閉めざるを得なくなった。しかし彼はこの選択を後悔していないという。息子が一人いたが、息子夫婦がテロで死亡してしまい、引き取った孫を男手一つで育て上げた。正史では健太郎が訪れた時に現れた3人の暴漢に暴行され、どうにか撃退できたもののその傷が原因で死亡している。しかし度々みみ子の回想で現れては彼女に助言をして去って行く。しかしこの世界線では現役バリバリで、戦闘により破れたスーツを見てはゲラゲラ笑いながら修復してご機嫌な毎日を過ごしている。健太郎の提示した戦闘訓練を無理が無い範囲で行っており、老人ながら近接戦闘能力が高い。みみ子と同じく『付与』の異能を持ち、様々な効果を付与した待ち針や糸で敵を攻撃する。みみ子の作り出したスーツの完成度は彼の予想を遥かに超えており、「この分なら安心して看板を渡せる」と密かに思っている。



レトリバー:本名田所萌たどころもえ。ジャンク屋を営んでいた両親のもとに生まれた。正義感の強かった田所夫妻はしかし戦闘力は無く、自分の代わりに正義を成してくれる『聖光教』に支援と評してジャンクで作った武具を送り付けていた。以外にも高性能だったそれらは黙認され、度々使用されては『教団』から顰蹙を買っていた。そしてついにジャンク屋は襲撃され、萌を残して両親は死亡。一人になった彼女は親戚から仕送りなどの支援を受けながらごろつきに度々襲撃されつつもどうにかジャンク屋を切り盛りしていた。正史では本編開始直後、みみ子とのイベントの後に彼女との遭遇イベントである黒い者襲撃の場面に出くわし、撃退すると彼女の店『JジャンクBブロック』を利用可能となる。サブウェポンや武器の強化がメインであり、特に彼女の作る状態異常グレネードは高難易度をプレイするにあたって必須のものであった。この世界では全てが始まる前に健太郎が叩き潰してしまったので、健太郎はみみ子の紹介で主人公たちにこの店を紹介させるつもりでいる。健太郎と初めて会った時の事が脳裏に焼き付いており、周りが想像してる以上に健太郎に入れ込んでいる。健太郎に頼まれた武器の制作を彼女は二つ返事で受けたという。戦闘時は背部に背負ったバックパックにつけられた6本のメカ触手(通用タコちゃん)の機銃やレーザーなどで敵対者を迎撃する。



光黒暗夜ひかりぐろあんや:第一作『カオス・スペース』の主人公。今はまだ開示できる情報は無い。備えよう。



光績ひかりつむぐ:第一作『カオス・スペース』のヒロイン。今はまだ開示できる情報は無い。備えよう。



長谷川軌陸はせがわきりく:メインキャラの一人。生徒会長兼聖光教の上級エージェント。今はまだ開示できる情報は無い。備えよう。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



お読みいただきありがとうございます。差し支えなければ評価やフォローをしてくださると、モチベーションが高まります。何卒よろしくお願い申し上げます。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る