第22話 カフェと不安
「お!お二人さーん!」
今日は前回鈴さんに誘われていた通り、二人で鈴さんの予約してくれたカフェに来ていました。
「学生くん、久しぶりだね」
「あの時は彼女がお世話になりました」
「ちょっと、池谷くん!」
私は急にその様に言われたことに驚いて、恥ずかしくなった。
「青春だね〜」
「こ、このカフェ、最近人気のお店ですよね?鈴さん予約とっちゃうなんて、凄いです!」
とりあえず話題を逸らそうと、私は誘われたときから思っていたことを言った。
「だって、こういう人気カフェって、一人じゃあ入りにくいでしょ?由紀子ちゃんと行こうと思って、頑張って予約かけたの」
「ありがとうございます!私も気になってたんですけど、なかなか勇気でなく・・・」
「そんなこと、聞いてないけど」
鈴さんの言葉が嬉しくて、楽しく話していたら、隣に座る池谷くんがそう言った。
「え?」
「僕と行けばよかったじゃん」
「今一緒だよ?」
「・・・・もういい。お手洗い言ってくる」
何に怒っているのかわからないけど、怒らせてしまったようだ。
「由紀子ちゃん、ごめん」
そんなことを思っていたら、鈴さんが私に謝っていた。
「鈴さんが謝ることじゃないです!」
「いや、なんか、由紀子ちゃんに彼と二人でって、付き合ったら?って勧めたの、間違ってたかも」
「そうですか?私は池谷くんのこと好きなので勇気づけてくれて嬉しかったですけど」
「そ、それならいいんだけどね」
間違ってないと思う。けど、最近、池谷くんが怒ることが多くて、不安になる私なのだった。
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