少数精鋭
表の方では魔族たちがルガンの元に集まった多くの兵士と繰り広げている間。
その裏で、レイス、ゼノ、ノア、そして天使の四人で魔族のいる街の中へと侵入していた。
「しゅっ!?」
「一人目」
「ナイスよ」
魔族の住む街へと侵入している四人たちは今、街の奥にいる重要人物の暗殺を目指して行動しているのだ。
そして、まず一人目。
魔族の将軍の一人をゼノが確実にその命を絶ってみせる。
そこの一連の流れに一切の無駄はなかった。
「それじゃあ、次行くわね」
「はい」
隠密行動。
それに準じる彼女たちは慎重に自分たちの気配を消しながら進んでいく。
「……」
人類陣営の中でも確実に上位10には入る実力者である上に、女神より下賜された神器である隠密の羽衣による効果も合わせて周りから見つかる可能性を大幅に下げていた。
「ふぅー」
四人はそんなこんなで次々と魔族の重要人物を排除していく。
「それで……彼が最後ね」
その果てで、とうとうここまで誰にも犯行を知られることなく四人は最後の目的だった魔族側の圧倒的な重鎮、この街にいる魔族たち全員を統括する立場にある魔族の元へとやってくる。
「それじゃあ、行くわよ」
「……っ」
アレイスの号令。
それでまず真っ先に動きだしたのがゼアであり、彼女のお得意の速度でもって一気に片付けようとする。
「ぬぅっ!?」
「……ッ」
だが、一撃というわけにはいかなかった。
攻撃の途中で魔族へとその存在を気づかれてしまったのだ。
魔族はギリギリのところでゼアの一撃を回避する。
「でぁえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええっ!!!」
そして、魔族が大きな声で叫ぶと共にアレイスやノアも動き始める。
「曲者だぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああっ!!!」
三人が一気に叫ぶ魔族へと襲い掛かり。
「のぁっ!?」
だが、それでも三人の攻撃を魔族は防いで見せる。
「……ちっ、全員で暴れてやるわよっ!」
そのころには続々と援軍として他の魔族たちがアレイスたちの元へとやってくるような頃合いだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます