進撃
不穏な部分も多々ある。
だが、やるべきことはそこまで変わらない。
魔族たちの殲滅と邪神復活の阻止である。
「……ここが魔族どもの実験室か」
僕は自分が抜き取った魔族の情報を元に彼らの重要施設と思われる場所へとやってきていた。
「母体を弄っているのか。これを日本でやれば非難業業だろうな」
魔族の繁殖能力。
それは決して高いわけではない。
女が子供を作るために妊活したとしてもそれが結ぶまでに最低でも十年はかかる上に、半数もの女がそもそもとして自分の種族を反映されるために必要な子供を産めない体として産まれてくる欠陥種族なのだ。
ゆえに魔族たちはあまり子供を作ることが出来ないのだ。
その代わりに彼らの寿命は二百年はあるけどね。
「……にしてもうまくやる」
そんな魔族の女たちがこの実験室の中でどうなっているのかというと、完全なる子供を産むための存在として使われていた。
培養液に浸された彼女たちはすべての栄養素を子宮へと回されたことで脳すらまともに機能しなくなり、ただの生きた屍と化している。
「よっと」
僕は今、椅子にしていたこの実験室の所長の身体から降りる。
「まぁ、いいや。別に人権とかどうでもいいし」
僕はサクッと魔法でこの場にいる母体たちを処断して行く。
魔族の数が増えても困るので念入りに。
母体も、その中にいた成長中の胎児も全員処断である。
「さて、あの面々はうまくやっているかね?」
実験室の完全なる破壊に成功した僕は自分とは別の場所で動いているアレイスたちのことを思うのだった。
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