戦果

「さて、ルガンっ!こちらの情報共有は終わったわよ!」


 僕が女神と情報共有、もとい情報の齟齬がないかの確認していたところ、しっかりと情報共有し終えたアレイスたち三人が戻ってくる。


『お疲れ様でした』


 そして、それを受けて女神も自身の言葉を全員に聞こえるように設定を変える。


「世界の危機で、それに対してあなたが面倒だからと一番大雑把で手っ取り早いであろう方法を取ったのはわかったわ。悔しいけど、これが一番確実であとはわかるし、貴方が世界の犠牲を一人でも減らそうと動く人間じゃないことはわかっているわ!」


 だいぶ酷くない?その言葉。

 すべて事実だけども。


「だからこそ、こんな状況下で一人でも多くの犠牲を減らすのは私の仕事!私にできることがあったら教えて。それで?魔族にはどれだけ被害を与えられているの?」


 元気に、決意を込めながら語るアレイスの疑問。


「既に半数くらいは潰せているし、何よりも大きいのがゴタゴタに合わせて魔族の拠点を潰せていることかな。戦争で身寄りを失った子供たちをセレータが回収して鍛え上げだしているらしいし、魔族の掃討は順調に進んでいると言えるね。彼女も良く働いてくれる。あそこで彼女を引き込めたのは最良だったな」


 それに僕は答える。


「えっ?もう半数は潰せているの?」


「うん、潰せている」


 僕はアレイスの言葉に頷く。


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええええええ!?」


 そんな僕に対して、アレイスは信じられないとばかりに驚愕の声をあげる。


「は、早くないっ!?」


「まだ簡単なところを潰しただけだからね。大変なのはここから。本格的に敵も怒り心頭で、持ちうる戦力をすべて出してきてからだよ。大変なのは。


「あっ、そうなの」


「あぁ……そうなの。大事なのはこれからだからね。ぜひとも、君たちはこき使うつもりだから、よろしく頼むよ?」


 アレイス、天使、ゼノ。

 その三人の前で僕は笑みとと共にそう話すのだった。

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